研究課題/領域番号 |
07680628
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物有機科学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
市場 郁子 名古屋大学, 農学部, 助手 (40247680)
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研究分担者 |
市川 善康 名古屋大学, 農学部, 助教授 (60193439)
磯部 稔 名古屋大学, 農学部, 教授 (00023466)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | トートマイシン / 蛋白脱リン酸酵素阻害 / ホタル生物発光系 / 分子力場計算 / オカダ酸 |
研究概要 |
我々が開発したホタル生物発光系を用いた2型蛋白脱リン酸酵素阻害の活性評価法を、1型蛋白脱リン酸酵素に適応し、既知阻害剤の活性を評価することにより、本法の1型阻害剤への有効性を示した。また、この方法によりトートマシシンが1型、2型いずれの酵素も強く阻害することを明らかにした。トートマイシンは酸無水物構造を持つが、生物発光検定法を用い、活性本体が酸無水物ではなくジカルボン酸であることを明らかにした。蛋白脱リン酸酵素阻害機構の解明の目的で、トートマイシンジカルボン酸に対して、NMRから得られた情報をもとに分子力場計算を行ない、21位付近で折れ曲がった安定コンホメーションを得た。幾つかのトートマイシン誘導体を調製し、その活性およびNMRの挙動から、トートマシシンの蛋白脱リン酸酵素阻害活性発現には、屈曲した構造および22位水酸基の電荷が不可欠であることを明らかにした。トートマイシンの1-19位付近はリジットな構造であるのに対し、20位以降は分子構造にある程度の自由度があることが示唆され、計算機化学のみでは、分子構造を求めるのが難しいことが判明した。そこで現在NMRにおける水素-炭素および炭素-炭素遠隔カップリング定数の詳細な検討による、3次元構造の決定を試みており、推定構造を指示する幾つかの知見が得られている。また、特定の炭素を^<13>Cで標識したトートマイシンを化学合成し、ラベルした^<13>Cシグナルのみを観測することにより、蛋白脱リン酸酵素を含む水溶液中でのトートマイシンのコンホメーションに対する知見が得られると考え、化学合成を進めている。
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