研究課題/領域番号 |
07680658
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
井上 貞子 昭和大学, 薬学部, 助教授 (00053827)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | KDN / オリゴKDN / シアル酸 / ポリシアル酸 / 動物糖タンパク質 / シアル酸分析 / 哺乳動物KDN |
研究概要 |
[1]新規シアル酸KDNは、1996年度本研究者らにより魚卵糖タンパク質の微量構成成分として発見され、これまでに細菌、無脊椎動物および下等脊椎動物由来の複合糖質にKDNをもつものが存在することが明らかにされている。本研究ではKDNが哺乳動物の糖脂質および糖タンパク質の構成成分として存在することを明らかにした。 (1)オリゴKDNに特異的なモノクロン抗体およびKDNに特異的な酵素KDNase免疫組織化学的方法により、ラットの各組織にKDNが存在することを証明した。更に、ラット組織ホモジネート中に、複数種のオリゴKDN含有糖タンパク質が存在することを、Western blot/免疫染色法により証明した(チューリッヒ大学・Roth教授との共同研究)。 (2)pmolレベルのKDNを他のシアル酸と分離定量する事の出来る蛍光検出HPLC法を確立した。この方法は、湿重量100mgのラット各器官の糖タンパク質および糖脂質中のシアル酸とKDNを定量する事が可能で、他のシアル酸に対するKDNの存在比は組織によって異なることが示された。 (3)哺乳動物におけるKDNの存在を更に確実に証明するために、豚腎および豚胸腺からKDN含有糖ペプチドを単離部分精製し、HPCL法およびGCL法によりKDNの存在を明らかにした。また、豚組織の緩和酸加水分解物からKDNを単離し、HPDL、GCL、NMRおよびFAB-MS法により確実に同定した。 (4)ヒト肺ガン細胞にKDNが存在することを、HPCL法により証明した(Roth教授との共同研究)。 [2]N-グリコシド型糖鎖に結合した新規ポリシアル酸の構造解析と生物界分布。 従来ポリシアル酸結合糖タンパク質としてよく知られている胎児型NCAMのほかにもオリゴシアル酸を結合する糖タンパク質が動物界に存在することを見いだし、その検出および分布方法を確立した。
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