研究課題/領域番号 |
07680670
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清水 透 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (40118956)
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研究分担者 |
佐藤 秀明 東北大学, 反応化学研究所, 助手 (60271996)
佐上 郁子 東北大学, 反応化学研究所, 講師 (10143033)
小波 秀雄 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (40186713)
伊藤 攻 東北大学, 反応化学研究所, 教授 (30006332)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 一酸化窒素 / シトクローム / ダイナミックス / P450 / ヘム / 蛋白質工学 / 遺伝子操作 / ダイナミクス / シトクロム / フラッシュ・ホトリシス |
研究概要 |
一酸化窒素(NO)は血管拡張、血小板凝縮、免疫、細菌感染など生体にとって極めて重要な多くの作用を行なう。このNOはアルギニンからNO合成酵素によって合成される。NO合成酵素の活性部位にはシトクロムP450と同じくチオールが配位したヘム鉄が存在しており、NO合成はP450反応と同じ機構で進むと推定される。本研究では、肝臓P450のヘム活性部位がNO合成酵素の活性部位のモデルとして利用できるのではないかと考えて、NOとP450活性部位変異体との相互作用を詳細に検討した。NO-鉄3価ミオグロビン錯体や極性溶媒中のNO-ヘム鉄3価錯体の鉄は容易に還元されて鉄2価になる。一方、NO-P450鉄3価錯体やNO-NO合成酵素鉄3価錯体は安定に存在する。このP450やNO合成酵素における鉄の還元が、その生理作用と重要な関係があるのではないかと考えて、P450の活性部位変異体とNOとの相互作用を調べた。P450の推定遠位に存在するGlu318をアラニンへ変換するとNO-P450錯体の鉄は容易に還元された。この還元速度はジベンゾアントラセンやフェナントレンのような堅く且つ平面性のある基質を添加すると著しく減少した。レーザーフラッシュ照射による、NOの脱離-再結合速度やレーザー光受理能力もこれらの基質により大きく影響された。これらの結果から、P450の場合と同様にNO合成酵素の場合も、NOはヘム遠位のカルボキシル基と相互作用して安定化しており、各種の基質の導入により、その活性部位内の動きは大きく影響されることが示唆された。又、NO錯体の還元性は周辺の水や水酸イオンによって大きく影響されることが示唆された。
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