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Peroxynitriteの作用機序の分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 07680686
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能生物化学
研究機関大阪大学

研究代表者

小林 一雄  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30116032)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード一酸化窒素 / peroxynitrite / スーパーオキサイドアニオン / パルスラジオリシス / ニトロ化 / 酸化毒性 / SOD
研究概要

一酸化窒素(NO)が血管内皮細菌において,血管平滑筋弛緩作用を示すことが発見されて以来,種々の細胞,臓器でNOの生理機能が明らかになった。白血球においては,食作用時にNOとスーパーオキサイドアニオン(O_2-)が同時に生成することから,C_2-とNOとが反応してperoxynitrite (ONOO-)が生成し,これが酸化毒性の強い活性種として働いていると提唱されている。しかしながら細胞内でこの反応がおこるかどうか,もしおこるとすればこの生成物であるperoxynitriteがどのような生理作用を持つのか全く分かっていない。本研究ではこれらの点に注目し,NOとO_2-の反応過程,およびその生成物であるperoxynitriteの反応性をパルスラジオリシス法を用いて調べ,この反応の生理的意義について考察した。その結果,NOはO_2-と3.8x109M-1s-1で反応しperoxynitriteが生成することが分かった。この値はO_2-とスーパーオキサイドヂスムターゼ(SOD)の反応速度より大きいことから,SODが存在する細胞分画においても,この反応がおこることを示している。さらにこのようにして生成したperoxynitriteと種々の生体分子に対する反応性について検討した。その結果,peroxynitriteはNADHを酸化してNAD^+にし,SH化合物であるシステインやGSHを酸化することが明らかになった。しかしながら、この反応速度は他のラジカル種による酸化反応の速度と比較してかなり小さく,また生体で抗酸化剤として知られている。ハイドロキノン,アスコルビン酸,ビタミンEのモデル化合物であるtrolaxとの反応は観測されなかった。一方peroxynitriteは一連のフェノール誘導体をニトロ化することが分かった。このことはperoxynitriteはheterolyticに開裂し,その結果NO_2^+が生成することが分かった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kazuo Kobayashi: "Pulse-radiolysis Study of the Reaction of Nitric Oxide with Superoxide" J.Chem.Soc.Dalton Trans.17. 2885-2889 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 小林一雄: "パルスラジオリシス法を用いた一酸化窒素の動的解析" Free Radical in Clinical Medicine. (in press).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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