研究課題/領域番号 |
07680762
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
塩田 正樹 熊本大学, 理学部, 教授 (80134526)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | アフリカツメガエル / 無細胞DNA複製系 / DNA複製 / DNA複製開始 / DNA複製開始蛋白質 / DNA巻きもどし蛋白質 / ライセンス因子 / MCM / 細胞周期 / 胚発生 / P1蛋白質 / リン酸化 / 複製開始蛋白質 / DNAヘリカーゼ |
研究概要 |
アフリカツメガエルの卵無細胞抽出液から、DNA複製の開始でおこるDNAの“巻き戻し"活性を指標として、DNA複製開始蛋白質(DNA untwisting/unwinding factor,DUFと呼ぶ)と思われる蛋白質を単離した。単離した蛋白質は分子量140と87kDaのサブユニットから成るヘテロダイマーで、1)とじた2本鎖DNAに“ひねり"を入れることによって、2本鎖DNAを局部的に開く能力を持つこと、2)局部的に開かれた部分から2本鎖DNAを1本鎖DNAに解離させる能力(DNAヘリカーゼ活性)を持つことが明らかにされた。次に、DUFの87kDaのポリペプチドの抗体を用いて、1)アフリカツメガエルの卵無細胞DNA複製系における細胞周期、および、胚発生におけるDUFの挙動を調べた。その結果、この蛋白質の挙動はDNA複製に相関関係があることが判明し、この蛋白質がDNA複製に関与していることが示唆された。また、DUFの140kDaの抗体を用いた、免疫沈降により、この蛋白質がDNA複製の複製開始に関与していることが示唆された。さらに、アフリカツメガエル卵無細胞DNA複製系においてDNA複製を調節している調節因子を、酵母およびヒトの細胞でDNA複製をに関与すると仮定されている2つの蛋白質(Cdc46またはP1Cdc46とMCM3またはP1蛋白質)の抗体を用いて検索した。その結果、これらに対応する95と102kDaの蛋白質が存在し、これらは他の3つの蛋白質と結合し、1つの複合体を形成していることを見い出した。さらに、この複合体はDNA複製に必須で、以前から仮定されていたライセンス因子(1細胞周期で1回のDNA複製を許可する因子)であることを見い出した。最近、ライセンス因子が結合し、複製開始を調節している複製開始認識複合体(ORC)が発見されており、今後、これらとDUFの関係から複製開始とその調節のメカニズムが解明されることが期待される。
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