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神経発生における多様性の獲得機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07680810
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 発生生物学
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

松崎 文雄  国立精神神経センター, 神経研究所・遺伝子工学研究部, 室長 (10173824)

研究分担者 中越 秀樹  先ガタ21, 研究員
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード神経 / 発生 / 転写因子 / ホメオボックス / prospero / 非対称分裂
研究概要

prospero遺伝子は、神経系の幹細胞から非対称分裂により生じる2次前駆細胞で、一過的に機能するホメオボックス遺伝子あり、神経発生に必須な役割を果たす。この遺伝子の転写は幹細胞と二次前駆細胞とで等しく行われるにもかかわらず、翻訳産物は幹細胞の細胞核に見られず、2次前駆細胞の細胞核に局在するように観察される。我々は、このようなprosperoの転写と蛋白局在の非対称性について解析してきた。
prospero蛋白は神経幹細胞で翻訳されているが、核には決して移行せず、細胞周期の進行に伴いダイナミックに細胞内で局在を変える。神経幹細胞で合成されたprosperoは、細胞分裂に伴って娘細胞の一方にのみ分配され、そこで機能することが明らかになった。この不等分配の分子機構を解析する第一歩として、不等分配に働く機能ドメインを決定したところ、中央部分の120アミノ酸からなる領域(‘非対称'領域)にその活性があることが分かった。非対称領域のなかで、32アミノ酸からなる極めて限定された領域だけがこの活性に必須である。prosperoタンパク質と同様に不等分配されるnumbタンパク質にも、この必須な領域に相同な配列が見い出されることから、これら二つの分子は同じ機構によって非対称に分配されるのかも知れない。細胞が増殖しながら多様な細胞が形成される発生において、細胞分裂により異なる二つの細胞が生まれる非対称分裂は最も基本的な過程である。prosperoは、細胞分裂に伴い非対称に分配される転写因子の最初の例であり、二つの娘細胞が異なる遺伝子発現をするために、転写因子が一方の娘細胞だけに分配されるという新しいメカニズムの存在する事を明らかにすることができた。prosperoの非対称分配は、外胚葉の神経系以外に内胚葉でも観察されることから、この機構が発生にひろく機能すると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hirata. J. et al.: "Asymmetvic segvegation of the homesclomain protein prospero during Drosophila de velopment" Nature. 377. 627-630 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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