研究概要 |
昨年オピオイド受容体相同物(ROR-C)の生体内リガンドとして17個のアミノ酸からなるペプチド(Nociceptin)が精製された.報告によれば,この活性ペプチドは発痛物質として作用するらしく今後の解析が期待される.我々はこの活性ペプチド前駆体の遺伝子を単離しその脳内での発現分布を解析し報告した。また、このペプチドの受容体の標的遺伝子組換え(ジーンターゲッテイング)法による機能欠損マウスの作製に成功している。野生型のマウスと比較することによりinvivo における機能が明らかになることが期待される. ジーンターゲッティング法により作製した骨格筋型リアノジン受容体遺伝子機能欠損マウスの初代筋培養細胞を使った実験により今まで不明であった脳型リアノジン受容体の性質,1.興奮-収縮連館には関与できない,2.Caイオンに反応してCaイオンを放出する機能は有しているけれども,そのCaイオン感受性が他のリアノジン受容体のサブタイプと比較すると10倍程度低いこと,を明らかにした.
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