研究課題/領域番号 |
07680863
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | (財)東京都臨床医学総合研究所 |
研究代表者 |
川島 誠一 財団法人東京都臨床医学総合研究所, 遺伝情報研究部門, 研究員 (60008571)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | カルパイン / Gタンパク質 / アデニル酸シクラーゼ / 情報伝達 |
研究概要 |
三量体GTP結合タンパク質(以下Gタンパク質)は、ホルモン・神経伝達物質・細胞増殖因子などの受容体刺激を介する情報伝達系のトランスジューサ-として機能している。その機能調節機構としては、GTP-GDP交換が古くから知られている。本研究では、新たなGタンパク質の活性調節として、Gタンパク質が存在する細胞膜直下でタンパク質を限定的に分解するプロテアーゼであるカルパインの関与を想定して、その実証を試みた。 試験管内で、ラット下垂体腫瘍由来GH細胞の膜に精製したカルパインを作用させると、主としてGsαサブユニットの限定的分解が認められた。その切断部位は、エフェクターやGTPと結合するラフルドメインとGTPアーゼ活性化部位(GAP)を含むゲイルドメインをつなぐ部分であった。そこで、カルパインによるGsαの分解がGタンパク質の機能に及ぼす影響を、Gタンパク質のエフェクターであるアデニル酸シクラーゼ(以下AC)の活性、即ちcAMPの産生で検討した。その結果、カルパイン処理によりcAMPの産生量は増加し、特にGタンパク質を活性化するGTPγSやNaFの存在下で顕著であった。カルパイン処理した膜のMnCl_2(ACを直接活性化する)存在下でのcAMP産生量は未処理の膜と変わらないので、カルパインがACに直接作用しその活性を高めたのではない。このcAMP産生の亢進はカルパインの容量依存的に起こる。また、ウシ脳の膜画分を用いても同様の結果が得られた。次に、カルパインで切断されることによりACの活性化をもたらすGタンパク質を同定するため、Gsα・Giαおよびβサブユニットに対する抗体の効果を検討した。その結果、Gsαに対する抗体のみが、カルパイン処理膜におけるcAMP産生の亢進を阻害した。従って、当初の予想通り、カルパインはGsα、特に活性化状態にあるGsαに作用し、ラフルドメインとゲイルドメインの間を切り離すことにより活性化状態を持続させ、その機能、即ちACの活性化を高めると結論した。
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