研究課題/領域番号 |
07680911
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
藤沢 信義 新潟大学, 医学部, 助手 (50199311)
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研究分担者 |
佐藤 徳光 新潟大学, 医学部, 助教授 (00111716)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 間葉型軟骨肉腫 / 転移 / チャイニーズハムスター / TGF-β1 / 軟骨肉腫 / 肺転移 / TGF-β_1 |
研究概要 |
チャイニーズハムスター自然発生間葉型軟骨肉腫由来クローン細胞株、MCS-1およびMCS-8の転移実験モデルとしての有用性を検討し、以下の知見を得た。 1.移植ルートと転移標的臓器:両細胞はともにヌードマウス尾静脈内移植により、実験的肺転移を高率に起こした。MCS-8のみ皮下移植により肺転移がみられ、自然転移モデルとしての有用性が示唆された。また、これらの結果から本腫瘍の主たる転移標的臓器は肺であると考えられた。 2.転移能評価:皮下増殖速度の異なる両細胞の短期及び長期の実験的肺転移の比較観察から、転移能を転移結節数の比較によって評価する場合、転移臓器での増殖速度の差を考慮しなければ、真の転移能を見誤る可能性のあることが示唆された。また、肺転移結節数の数え方の一つとして実体顕微鏡下転移結節単離計測法を開発した。この方法を用いると肺深部の小結節をも数えることが可能であり、通常おこなわれている肺表面の結節を数える方法と比べ、より正確であると考えられた。 3.ヌードマウス系統差および性差:クローズドコロニーのCD-1 (ICR)と近交系BALB/cヌードマウスとの実験的肺転移病態の比較では、転移結節数は両細胞とも後者で少なかったが、転移能に大差はなかった。また、CD-1を用いた結果からは、明らかな性差は認められなかった。 4.TGF-β1の影響: TGF-β1 in vitro処理により、MCS-1の実験的肺転移が抑制された。この処理によって、in vitro細胞増殖は抑制された(II型コラーゲン産生能には影響ない)が、皮下移植時(in vivo)、腫瘍の増殖速度は影響されなかった。TGF-β1の関与については、いまのところ転移抑制的に働くと思われる結果が得られているが、今後、処理条件や培養条件を再検討し、転移組織着床能や分化誘導との関連等、その作用機序についても明らかにしたいと考えている。
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