研究課題/領域番号 |
07680943
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
清水 忠昭 鳥取大学, 工学部, 助手 (80196518)
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研究分担者 |
井須 尚紀 鳥取大学, 工学部, 助教授 (50221073)
菅田 一博 鳥取大学, 工学部, 教授 (80026020)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 動揺病 / コリオリ刺激 / ジャイロスコピック角加速度 / エネルギー代謝 / 自己受容器 / 前庭系 / 体性感覚 / 頸髄中心核 / 動揺病不快感 / 視覚刺激 / 生体計測 |
研究概要 |
半規管由来の回転感覚と耳石器・頚部体性感覚由来の傾斜感覚との相互作用が動揺病を誘起すると考えられる。本研究では、自己受容器が動揺病の発症にどのように関与するかを明らかにするため、生理心理学実験および神経生理学実験を行った。 正弦波状のコリオリ刺激(等速水平回転+振子様垂直回転)を被験者に与え、ジャイロスコピック角加速度の大きさや周期と持続的不快感の大きさとの関係を調べた。不快感の強度は、水平回転の角速度と垂直回転の振幅の積に比例し、周波数には依存しなかった。ジャイロスコピック角加速度が動揺病発症の原因であり、これによって発生する回転感覚の大きさに比例した強度の不快感が誘起されるものと考えられた。一方、呼吸量および呼吸器のCO2濃度・O2濃度を測定し、動揺病発生時の呼吸機能およびエネルギー代謝の変化を検討した。分時呼吸量には変化が見られず、O2消費量が減少しエネルギー代謝量が低下する結果が得られた。呼吸商・1回換気量・呼吸周期については変化が見られなかった。 非動化した除脳ネコを用いて、前庭器および頚筋の自己受容器からの感覚入力に関与する神経機構について調べた。まず、前庭神経核とその周辺を電気刺激し、頚髄第2-3節のニューロンに対する効果を調べた。脊髄第7-8層の介在ニューロンは、主に前庭神経核吻側部に存在するLVSTおよびMVSTニューロンを介して半規管や耳石器からの入力を受けるものと思われた。一方、第5-6層の後角ニューロンは、主として前庭神経核尾側部に存在する前庭脊髄ニューロンを介して前庭器入力による変調作用を受けるものと思われた。また、頸部および全身の正弦波垂直回転に対する頸髄中心核ニューロンの応答の動特性を求め、頸筋および前庭器からの入力を調べた。頸髄中心核ニューロンは主に対側半規管から入力を受けており、頸部入力と前庭入力は概ね逆方向を向き拮抗的であった。
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