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幼児における顕在・潜在記憶の発達と信念を理解する能力の獲得との関係について

研究課題

研究課題/領域番号 07710062
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関上越教育大学

研究代表者

小松 美加 (内藤 美加)  上越教育大学, 学校教育学部, 講師 (00212077)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード幼児 / 心の理論 / 誤信念 / 顕在記憶 / 潜在記憶
研究概要

実験には3、4、5歳児各々51、75、98名の計224人が個別に参加した。まず、誤信念の理解に関する2種類の見せかけの外観課題を施行した。各被験児に対し、箱(例えば、"牛乳パック")にその外観からは予想のつかない中身("水")が入っている事実を知らせた後、他者や自分が箱を開けてみる以前には何が入っていると思うかを問い、誤信念("牛乳")を理解しているか否かを調べた。次に、具象物の線画24項目からなる記憶材料のリストを各被験児に対して提示し、絵の名前を答えさせた。この約2週間後に、2種類の記憶検査を行った。先に提示した線画のうち半数(12項目)の旧項目を、一度も見たことのない同数(12項目)の新項目と混ぜて提示し、被験児に各々の絵を前に見たか否かを判断させる形で、顕在記憶を測定するための再認検査を行った。さらに残り半数の旧項目と同様の新項目(計24項目)について、各項目の所々の部分が欠損した不完全な線画を提示し、被験児がその不完全な絵が何を表しているかを答える同定検査を行い、潜在記憶を測った。最後に、各被験児に対して絵画語彙発達検査を施行し、言語年齢を測定した。
分析の結果、2種類の誤信念課題における自己及び他者の誤信念の理解は、生後4歳以降に発達することが示された。他方記憶検査に関しては、再認の遂行は、3歳から5歳までの年齢の上昇とともに有意な向上を示した。これに対して、同定検査の遂行は、旧項目の遂行を新項目の遂行の比率としてみた場合、年齢に関わらず一定であった。さらに、誤信念理解と記憶の関係については、語彙年齢の部分相関を取り除いても、顕在記憶である再認の遂行は誤信念課題の遂行と有意な相関関係があることが示された。これに対し、語彙年齢の影響をのぞくと、潜在記憶である同定の遂行と誤信念の遂行との相関は得られなかった。従って、幼児の心の理論の獲得は、顕在記憶の発達と深く関連しているが、潜在記憶の機能とは独立であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Komatsu,S.: "Age-related and intelligence-related differences in implicit memory: Effects of generation on a word-fragauent completion test." Journal of Experimental Child Psychology. (in press).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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