• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

外来新宗教信者にみる「日本的」宗教心の研究ー社会心理学的アプローチー

研究課題

研究課題/領域番号 07710076
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育・社会系心理学
研究機関東北大学

研究代表者

杉山 幸子  東北大学, 文学部, 助手 (70250652)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード宗教心 / 民族宗教 / 外来新宗教
研究概要

宗教心について考える場合、仏教や神道といった成立宗教だけでなく、民族宗教(folk religion)を考慮に入れる必要がある。民族宗教は土着の信仰に根ざし、成立宗教の影響を受けてその要素を多く取り入れたものであり、一般の日本人にとって、特定の信仰と民族宗教とは切り離して考えるのが困難なことが少なくない。では、日本人の民族宗教とはまったく別の基盤から生まれた宗教を信仰する人々の場合、信仰と民族宗教との関係はどのようになっているのだろうか。本研究ではこの点を確かめるため、アメリカで生まれた新宗教であるモルモン教の信者を対象に質問紙調査を行った。なお、二世の回答者が少なかったため、世代間の違いは検討できなかった。
まず、被験者の宗教心の構造を探るため、モルモンの信仰と民族宗教性に関する25項目の評定値を用いて因子分析を行った。その結果、3つの因子を抽出し、それぞれ「正の民族宗教性<対>モルモンへの信念」、「負の民族宗教性」、「モルモンの宗教心<対>宗教的習俗」と命名した。
次に、因子分析の結果を参考に5つの宗教心尺度(モルモンの信念、モルモンの行動、正の民族宗教性、負の民族宗教性、宗教的習俗)を作成し、尺度間の相関関係を偏相関係数によって確認した。その結果、モルモンの信念と行動には有意な相関がなかったが、どちらも宗教的習俗とは有意な負の相関を示した。すなわち、モルモン教を強く信じている人、あるいは熱心に信仰活動を行っている人は、お守りや祈願や占いなど習俗には関与しない傾向があるといえる。また、モルモンの信念は正の民族宗教性と、行動は負の民族宗教性とそれぞれ有意な負の相関を示した。したがって、モルモン教を強く信じている人ほど宗教的慣習やシンボルへの親和性が低く、モルモンの活動に熱心な人ほど俗信を信じない傾向があることが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi