研究課題/領域番号 |
07710093
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
田中 共子 広島大学, 留学生センター, 助手 (40227153)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 異文化適応 / 留学生 / ソーシャル・スキル / ソーシャル・サポート / ソーシャル・サポート・ネットワーク / 社会的有能性 / ソーシャル・スキル学習 |
研究概要 |
異文化不適応の取り組みを、従来の医学モデル的な対症療法から、教育モデルに基づく予防方へと、パラダイムを展開させたい。本研究では、異文化環境下における欠損スキルを学習によって身につけるアプローチを開発することを目的とした。 異文化適応のソーシャル・スキル欠損仮説に基づけば、異文化不適応は、母国で社会的有能性を発揮していた者にも起こり得る。それは当該社会でのソーシャル・スキルが異なるためで、後天的な学習によってそれは獲得が可能とみなされる。このモデルに即して考えると、ソーシャル・スキルはホストとの対人関係形成に有効に作用し、異文化適応を促進する。 まず留学生を対象としたソーシャル・スキル実施とソーシャル・サポート・ネットワークの形成、および異文化適応の質問紙調査によって、これらの要因間の関係を明らかにした。次に日本人学生を対象とした、留学生の異文化間ソーシャル・スキル実施のニーズを調べ、要求水準について明らかにした。同時に日本人学生のソーシャル・サポート・ネットワーク形成についての対象データを得て、留学生のソーシャル・サポート・ネットワークの特質を明らかにした。また、留学生と親密な関係を築いた少数の日本人学生を対象に、半構造的面接調査を実施し、異文化間の対人関係形成において、必要となるソーシャル・スキルの領域、およびソーシャル・サポートの授受について実証的に明らかにした。これらに基づき、現実的な漸次的接近方を取り入れた、ソーシャル・スキル学習プログラムを構成した。
|