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農村女性の「個」の自立化についての実証研究

研究課題

研究課題/領域番号 07710145
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 社会学(含社会福祉関係)
研究機関愛媛大学

研究代表者

永野 由紀子  愛媛大学, 教養部, 講師 (30237549)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード実証研究 / 地域社会 / 農村 / 農村女性 / 農村家族 / 家族農業経営 / 庄内地方 / 女性
研究概要

1995年度の山形県庄内地方の農村女性を対象とした調査から、今日の庄内地方の農村女性の生活と意識は大きな変容を遂げつつあることが明らかにされた。すなわちかつての水田単作地帯である庄内地方も、今日の農家・農村をとりまく困難な状況変化のなかで大きく変貌し、圧倒的な兼業化の増大といまだ微弱ながらも受委託による大規模化と複合経営化の進展をもたらした。だがこのような農家経営の存続にとって困難な状況変化は、逆説的ながら、農村女性の役割の重要性を目に見える形で評価することを可能にし、農村女性の家族内での地位を大きく向上させた。例えば、恒常的勤務の女性は現金収入の担い手として、複合経営農家の女性はプラス・アルファ部門の基幹労働力として、その役割を特化させることで、かつての水稲農業においても兼業においても補助労働力にすぎなかった女性の地位を大きく前進させることになった。だが「個」の自立のメルクマ-ルを、自分自身の判断と責任で行動しうるということにもとめるならば、今日の庄内地方の農村女性の自立はたしかにその萌芽は見られるが、いまだ不十分かつ不徹底であるといわざるをえない。なかでも、農業労働において重要な役割を果たしているだけに、経営の意志決定に主体的に参画しているとは到底言い難い現状は、「個」の確立から見て致命的な問題である。地域の意志決定への参画はさらに一層立ち遅れている。
以上の、庄内地方の農村女性の「個」の自立化についての実証的な研究の成果をふまえ、今後は、さらに具体的に農村女性の生活諸条件の違いをもふまえた「個」の確立の問題を追求していく必要がある。したがってまずは、複合経営農家の農業専従の女性に焦点をしぼり、経営責任の問題を中心に、女性の「個」の確立を前提とする新たな家族農業経営の在り方を模索することが、今後の課題としてあげられるであろう。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 岩本由輝等編: "家族と地域社会" 早稲田大学出版部, 330 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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