研究課題/領域番号 |
07710146
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
杉山 あかし 九州大学, 大学院・比較社会文化研究科, 助教授 (60222056)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | パソコン通信 / 公共圏 / 電子ネットワーク / 情報化 / コミュニティ / コミュニケーション / マスコミュニケーション / 電子コミュニティ |
研究概要 |
パソコン通信による公共圏形成に関して、NIFTY-Serveのフォーラム/会議室からログを収集し、分析した。FCOMIC(コミックフォーラム)においては、表現の自由をめぐる議論がなされている。コミック同人誌活動を行なっている人々は、一般的には「社会性に欠ける"おたく"」というイメージを持たれがちだが、ここでは言論の自由と社会的規制のあり方について、広範な議論の展開がみられた。 対照として、インターネット上のアニメ/マンガ関係のニュースグループ、gopher文書、wwwホームページ、を収集し分析した。ニュースグループではディズニ-の「ライオン・キング」をめぐって、盗作問題が議論されるシークエンスなどがあり、会話構造としてパソコン通信とほぼ同様のものがみられた。しかしgopher文書およびホームページは議論の媒体としては機能はしていなかった。例外的にホームページにおいて「res」の付いているものを発見したが、これはあくまで例外であろう。ただし、様々な文化活動の媒体としてはホームページは有効のようであった。 理論的考察として次のような結論を得た。双方向性が形式として掲示情報に内在しているパソコン通信やニュースグループはそれ自体、対話的/弁証法的メディアと考えることができ、ここにおいて公共圏形成への方向性を見出すことができる。しかし、今後ホームページが電子ネットワークの主流となるとすると、電子ネットワークにおける公共圏形成はかなり限定された形となることが予想される。
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