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「満洲国」における日本人教師の心情と行動

研究課題

研究課題/領域番号 07710178
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 教育学
研究機関東京学芸大学

研究代表者

大森 直樹  東京学芸大学, 教育学部, 助手 (50251567)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード日本人 / 教師 / 教育 / 植民地 / 満洲国
研究概要

まず「満洲国」の日本人教師に関する日中の先行研究・文書資料の整理を行った。中国側の偽満洲国教育史研究(東北淪陥期教育史研究)には、日本人教師について言及がない。日本側の研究では、最も網羅的・体系的な資料集である『「満洲・満洲国」教育資料集成』(1993)全23巻に関係資料が数点補足されていた。その分析により以下のことが初めてわかった。(1)「満洲国」教育に関わった日本人教師たちは「日系初等教師」と通称されていた。(2)「日系初等教師」を確保して「全満」に配置する「満洲国」政府レベルでの政策は1937年に樹立され1945年まで継続した。(3)発足時の「日系初等教師」政策は日本国内の有資格者を「満洲国」政府が一括採用するものだったが、その後は日本国内の中等学校卒業者ほかを対象として「日系初等教師」を現地の訓練施設(学校)で養成する方法がとられた。
次に予備調査をふまえ、かつて「日系初等教師」だった7名について本調査および調査結果の整理を行った。7名それぞれのインタビュー記録をテープリライトし、その内容の分析から以下のような事実がわかった。7名が「日系初等教師」となった経緯は、すでに日本国内で小学校農科教員だった者が「本科正教員」相当資格の取得を希望して「渡満」したケースが1名、農学校卒業後の就職先として「渡満」したケースが2名、高等小学校卒業後の進学先として「満洲国」の日系初等教師養成施設(中央師道学院)に進んだケースが1名、旧制中学校卒業後の就職先として「渡満」したケースが3名である。最後の3名はいずれも沖縄出身者だった。学業成績が優秀だったこと、強い向上心を有していたこと、それらを満たす方途として「日系初等教師」となることを選択していたことなどが、7名に共通した点だった。7名の「日系初等教師」としての任地決定、職務内容の分析が今後の課題となった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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