• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

パプアニューギニアにおける社会変化と生計維持活動に関する比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 07710223
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 文化人類学(含民族学・民俗学)
研究機関北海学園大学

研究代表者

須田 一弘  北海学園大学, 人文学部, 講師 (00222068)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードパプアニューギニア / クボ / 生計維持活動 / 社会変化
研究概要

本研究では、近年急激な社会変化を引き起こしているパプアニューギニアの諸社会について、生計維持活動や食物接種にみられる変化と、従来からいとなまれてきたさまざまな技術や制度、習慣との関係を、生態学的、文化人類学的な観点から統計的に比較検討することを大きなねらいとした。そのためにまず、資料の整理、分類のためにパーソナルコンピューターを導入し、研究環境の充実を行った。さらに、資料の分析と同時に、国立民族学博物館や東京大学医学部人類生態学教室を訪れ、急激な社会変化を引き起こしつつある地域を研究対象としている研究者との議論を通じて、研究の枠組みの再検討を行った。今年度のデータ分析は、主としてパプアニューギニア西部州内陸部に住むクボ族を中心に行ったが、興味深いいくつかの知見が得られた。クボ族が、政府並びにキリスト教と接触した結果として引き起こした変化は、1)規模を大きくした定住化集落での生活、2)戦闘状態の終結、3)セヴンスディアドベンティスト派(S. D. A.)の食物規制の受容、の3点にまとめることができる。そして、その影響は食物摂取という、彼らの生存の鍵を握る側面にも及んでいる。数家族からなるロングハウスでの生活から定住集落での生活への変化は、居住地域の人口密度の増大を意味し、より土地集約性の高い食物資源の利用へと移行した。その結果、エネルギー源としてサゴ、バナナから根栽類へと比重が変化した。また、S.D.A.の食物規制の受容は、住民のタンパク質摂取に深刻な影響を与えている。S.D.Aに改宗したものが住民の約半数であった1988年のタンパク質摂取量は34.0g、すなわちFAO/WHOの最低基準とほぼ同じであり、タンパク質摂取がかろうじて最低レベルを確保していたにすぎないことがわかる。ところが、1994年のタンパク質摂取量は24.0Ggであり、FAO/WHOの最低基準を大きく下回り、健康への悪影響が懸念されるようになった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 須田 一弘: "「文明」がやってきた-パプアニューギニア・クボの場合" 北海学園大学人文論集. 6. 153-166 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi