1.史料の収集 (1)国立公文書館内閣文庫蔵「[制御法]」・「諸法度」・「御代々武家諸法度考」・「[條令]」の写真紙焼による購入。(2)鳥取県立博物館蔵鳥取池田家文書中、「公儀御法度」・「控帳」等、江戸前期幕府法令関係史料を調査し、100フィートマイクロフィルム(以下マイクロ)4本に撮影した。(3)山口県文書館所蔵毛利家文書及び徳山毛利家文書より、「公儀ヨリ被仰出御書付控」・「公儀制御法」等、江戸前期幕府法令史料を調査し、マイクロ3本に撮影。(4)中津市立小幡記念図書館所蔵奥平藩政史料中、「公儀法令」等を調査し、マイクロ2本に撮影。(5)佐賀県立図書館寄託鍋島文庫より、「公儀御触書写」・「光茂公御代以前従公儀被仰出候御書付控」等を調査。(6)対馬民族史料館寄託宗家文書中、「公儀被仰出」の寛文期以前分について調査。(7)財団法人伊達文化保存会所蔵の宇和島伊達家史料中、「公儀被仰出控」・「公儀被仰出書抜」等を調査し、うち、江戸前期分についてマイクロ2本分に撮影。(8)熊本大学付属図書館寄託永青文庫史料中、熊本細川藩史料のうち、「家康公・秀忠公・家光公御代制禁」・「元和二年よりの公儀御法度書」等を調査し、マイクロ3本分に撮影。(9)秋田県公文書館所蔵佐竹文庫及び秋田県庁引継文書等より、「江戸御法度之写」・「御当家令條」・「公武法令」等を調査し、マイクロ3本分を撮影。 2.史料の整理 当初の想定以上に、多量かつ多様な前期江戸幕府法令関係史料収集となった。今年度は、収集段階までで時間切れとなったが、法令集・伝達法令原本・法令留等の伝来形態の全体像分析に必要な事例を把握することができた。今後は、個々の法令データの整理へ着手するとともに、一定程度の史料群の書誌的・古文書学的分析を行う必要がある。
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