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『三国志演義』諸版本における批評の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07710320
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 中国語・中国文学
研究機関新潟大学

研究代表者

中川 諭  新潟大学, 教育学部, 助手 (20261555)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード『三国志演義』 / 批評 / 版本 / 李卓吾 / 鍾伯敬 / 毛宗崗 / 李漁
研究概要

まず『李笠翁批閲三国志』(「李漁本」)を取り上げた。李漁本の本文を他の『三国志演義』諸本と比較して、その特徴を考察した。その結果、李漁本の本文は基本的には『李卓吾先生批評三国志』(「李卓吾評本」)の一本を底本にしているが、その文章中に毛宗崗本の本文を参考にして底本の文章を書き改めている個所があること、しかしそれは毛宗崗本に従った底本の文章の修訂なのではなく、李漁本独自で底本を修訂する過程において毛宗崗本を参考にすることもあったためであること、を明らかにした。その上で李漁本の批評について、李卓吾評本・毛宗崗本の批評と比較して、李漁本の批評の付けられ方を考察した。その結果、李漁本において批評を付ける場合、基本的には李漁本独自で批評を付けようとしていたこと、その中で内容の充実した批評である毛宗崗本の批評も取り入れていったこと、を明らかにした。以上の研究成果をまとめて、「『李笠翁批閲三国志』について」という一本の論文を執筆した。(現在掲載する雑誌を検討中である。)
さらに『鍾伯敬先生批評三国志』(「鍾伯敬本」)を取り上げて、その中に見られる批評と「李卓吾評本」の批評との比較した。その結果、鍾伯敬本の批評は李卓吾評本の批評を基礎にして書かれていること、中には李卓吾評本の批評をそのまま引用したりほぼ同様のことを述べる批評もあるが、その一方で李卓吾評本の批評とは全く逆の批評が書かれている場合もあること、そしてそのことから明末期において『三国志演義』の受容の仕方にもさまざまな立場があったこと、を明らかにした。以上の研究を現在論文としてまとめているところである。
その他、以上の研究を進めていく過程において、『三国志演義』の周辺の作品として『水滸伝』について調べたところ、その一版本『京本忠義伝』について新たな知見を得たので、それについても論文としてまとめた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 中川 諭: "上海図書館蔵『京本忠義伝』について" 新大国語. 22号. 118-130 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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