研究課題/領域番号 |
07710346
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
独語・独文学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
清水 誠 北海道大学, 文学部, 助教授 (40162713)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | フリジア語 / 北フリジア語 / 西フリジア語 / ゲルマン語 / 西ゲルマン語 / オランダ語 / 低地ドイツ語 / 言語類型論 |
研究概要 |
当初の計画に基づいて研究を進めた結果、裏面のように論文4点をまとめることができた。『西フリジア語の音韻と正書法(1)』と『西フリジア語の音韻と正書法(2)』は現代西フリジア語の体系的分析であるが、同時に他の(いわゆる)西ゲルマン語との比較、フリジア語史、オランダ語からの影響を随所に考慮して具体例を挙げ、いわゆる少数言語における言語体系の変化と言語接触、言語規範の性格について実証的な論拠を示した。続く『西フリジア語文法記述の問題点』は対象領域を文法全体に広げて20余りの興味深い同言語のトピックを取りあげて論じたものである。そのさい、日本で初めての西フリジア語文法である児玉仁士著『フリジア語文法』(大学書林1992年)の詳細な批判から出発したが、同書の不備が西ゲルマン語の類型論的特徴を十分に把握していないことに求められることを明らかにした。さらに、『K.リングゴ-:デンマーク語方言概説』では同書の翻訳と訳注、そして、それによって得られた北フリジア語とデンマーク語の接触にかんする考察(とくに否定詞の借用と閉鎖音の弱化)を試みた。 また、以下の2回の口頭研究発表を行なった。 1)「ゲルマン語類型論から見た西フリジア語の『割れ』について」(日本独文学会春季研究発表会1995年5月13日、立教大学) 2)「ゲルマン語類型論から見た連続性と離散性」(日本独文学会秋季研究発表会1995年9月20日、北海道大学) 資料収集とその処理、海外研究者との連絡もともに順調に進み、全体として十分な成果を収めることができ、科学研究費補助金を有効に活用することができた。
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