研究概要 |
平成8年3月1日現在の時点において、なされた研究実績は下記のとおりである。本邦で配所の当該言語の「記述文法」の作成という性質から、新たに得られた知見と言うよりも、現段階における進捗状況を延べ、今後の展望を併記することとする。 記述を終了した項目は、以下の通りである。 1.タミル語、2.タミル語の音韻構造、3.性、4.数、5.人称、6.代名詞、7.疑問表現、8.動詞組織、9.命令法、10.名詞・代名詞の格組織、11.各格の用法、12.後置詞、13.不定詞、14.コピュラ表現、15.所有表現、16.定動詞、17.時制、18.動詞的分詞(converb)、19.否定構造、20.複合動詞構造(koL, koTu, paar, iru,kaaTTu, viTu, etc.)、21.paTu-受動構造、22.非人称動詞(veeNTum, teriynum, muTiyum,, piTikkum, pootum, kiTaikkum etc.)、23.時制・アスペクト体系、24.intentative助動詞。 今後は、1.条件法、2.副詞化接辞、3.可能法、4.分詞名詞、5.人称名詞、使役構造、形容詞的名詞、6.談話構造、等について記述を進めてゆき、記述文法の完成を目指す。更に、これは従来の文法書にみられない現象であるが、言語文化的な事象(これは昨今、奈良毅博士によって提唱されている分野である)をも文法の扱う範囲とし、記述を行いたい。 語彙に関しては、時間的な制約により、分類の作業を行っているところである。
|