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個人的、意思決定と合議決定との間に生じる乖離についての動態的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07730071
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 経営学
研究機関駒澤大学

研究代表者

長瀬 勝彦  駒澤大学, 経営学部, 助教授 (70237519)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード意思決定 / 組織論
研究概要

われわれの今回の研究によって現在までに得られた知見は,大きく以下の4点である。1.ビジネスゲーム仕立ての心理学実験を設計し,被験者を個人,2人チーム,4人チームに割り振って競わせたところ,フィードバックを与えながらの連続的な意思決定に表れたリスク選好度は,2人チーム,4人チームよりも個人の方が有意に安定的であった。換言すれば2人チーム,4人チームの方が個人よりもフィードバックに敏感に反応し,状況依存的であった。具体的には,(1)正のフィードバックが続くと小集団は個人よりもリスク・シ-キングになり,(2)急激にフィードバックが負に転ずると小集団は大きくリスク・アパ-ズに振れたが個人はそれほどの変化は無かった。2.企業の経営者として自らの報酬を決定させるという実験では,個人決定よりも合議決定の方が有意に報酬が高くなった。その一方で,企業の収益に大きな貢献のあった社員の年俸については個人決定と合議決定の差はそれほど大きくなかった。この現象はリスキー・シフト等の既存の用語にならって「お手盛りシフト」と命名された。3.実験によると,リスクを含む個人的意思決定においては,現状が利得状況にあるが損失状況にあるか,および責任ある立場にあるか否かが有意に交互作用を及ぼした。すなわち,「責任者・利得条件」および「第三者・損失条件」の被験者は,「責任者・損失条件」および「第三者・利得条件」の被験者よりもリスキーな選択をした者の割合が有意に高かった。なお,この実験ではほかに「企業者効果」「ユニークネス効果」が確認された。4.わが国の経営学分野においては実験的手法を使用した研究が米国などに比べて相当に少ないが,実験的研究方略は経営学の他の研究方略と相互補完的な関係にあり,一定の役割を果たすことが期待される。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 長瀬勝彦: "経営学における実験的研究方略の位置づけについて" 駒大経営研究. 27,3-4. 23-37 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 長瀬勝彦: "リスクを含む意思決定に影響する諸要因" 経営学論集(日本経営学会). 66. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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