3パラメータを含む4次のBirkhoff-Gustauson標準形ハミルトン関数を持つ力学系の周期軌道分岐の量子古典対応について研究した。この系をトーラス量子化した際、見出されるエネルギー準位縮退の分岐集合は、古典極限において古典系の周期軌道分岐中の分岐集合に一致することがわかった。この結果は、口頭発表され、現在論文を準備中である。なお、この結果は、従来、申請者が得ていた2パラメーター系の結果を含む意味で、一般化となっている。 多重ケプラー系に関連して得られる、一般化Tanb-NUT計量の測地流系についても研究した。この系は、古典論では有界軌道の周期性に、量子論ではエネルギー準位縮退に顕著なパラメータ依存性を示す。この系に適用された量子化法の妥当性をまずトーラス量子化法による結果との比較で確認した。これは、ロシア共和国Joint Institute for Nuclear Researchにおける国際会議で発表され、Proceedingsに掲載される。また一部は、Journal of Mathematical Physics誌の論文で発表された。
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