研究概要 |
双曲型空間の定平均曲率1の曲面(CMC-1曲面)に対して「双対性」という概念が発見された。この概念を用いることにより完備・有限全曲率をもつようなCMC-1曲面で複雑な位相型をもつ(種数の高い)ものが数多く構成できた。これらの曲面に付随して,種数の高いコンパクトリーマン面上の錐的特異点をもつ定曲率1の共形計量の例を作ることができた。 これらの曲面,計量及びCMC-1曲面のWeierstrass表現の変形を通して双曲型空間の定平均曲率曲面が得られるだろう。双対性の概念と表現公式を通してその変形の方向に対するひとつの候補をみつけることができた。 双対性の概念を用いると,Gauss写像がCMC-1曲面の性質にどのような影響をあたえるか,が具体的にわかる。このことを用いて「全曲率」に関する不等式を得ることができた。
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