研究概要 |
平成7年度の複素微分方程式に関しての研究実績は次の内容の定理を得た。これを日本数学会、Nevanlinna Colloquiumなどで発表した。 2階の微分方程式 (1) f^<(k)>+Α(z)f=0, Α(z)は整関数 について次の結果を内容を示した。 Theorem. Α(z)を超越的整関数でその位数をσ(Α)とする.次の評価式(2)がΚ>2kとある測度有限な除外区間Eの外で成り立つとする. (2)ΚN^^-(γ,1/Α)≦Τ(γ,Α)+S(γ,Α), γ¢Ε, m(Ε)<∞. このとき全ての非自明な(1)の解fに関してλ(f)≧σ(Α)が成立する.ここでλ(f)はzeroの収束指数である。 今年度に得られた結果は勿論これのみではないが代表的なものを述べた。このほか、注目されているものとしてΑ(z)がe^<P_<1(z)>>+e^<P_<2(z)>>の形,ここででP_1,P_2は多項式である。両多項式の次数が違う場合や同じでも最高次の係数の比が実数でないもの、実数でも負であるものなどは扱いやすいが正値である場合の取り扱いに今年度は進展を見いだすことができた。
|