• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

従属半群の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740148
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 数学一般(含確率論・統計数学)
研究機関富山大学

研究代表者

藤田 安啓  富山大学, 理学部, 助教授 (10209067)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードLandauの不等式 / 従属半群の生成作用素 / エルゴード的確率制御 / ベルマン方程式
研究概要

Landanの不等式は、2階の微分作用素に関して1階の微分作用素が安定な摂動であることを示す不等式である。本年度は、この不等式の微分作用素を従属半群の生成作用素に代えて作用素論的に拡張し、またこの不等式の確率論への応用を考えた。昨年度の終わり頃、愛媛大学教養部の森本宏明氏より、『エルゴード制御問題に付随して出てくる2階の非線形微分方程式(ベルマン方程式)の解法はこの不等式が重要な役割を果たすのではないか』との手紙を承った。この見解は正しく、私はこのベルマン方程式がC^2-クラスで一意解を持つことを示すことができた。またこの結果により元のエルゴード制御問題も解くことができた。エルゴ-ト制御問題は確率微分方程式に対する時刻無限大での時間平均コストを最小化するときに出てくる問題で、従来の指数減少的に定義されるコストが非現実的との指摘を受け最近になって研究されてきたものである。ところが、エルゴード制御問題はエルゴード的極限を最小化するため難しく、付随して出てくるベルマン方程式も全くと言っていいほど解かれていなかった。最近になってA.Bensonssanや長井英生氏らにより関数解析的な手法を用いて超関数の空間では問題が解かれ始めているが、C^2-クラスで解かないと制御問題への応用は難しいという面をもっている。私と森本氏との仕事は、この問題を確率論的にも微分方程式論的にも満足する形で解いたものである。
現在、これをまとめたものを確率制御問題等に関する専門雑誌Stochasticsに投稿中である。またこれを多次元に拡張したものを今年の12月に神戸で開かれる国際シンポジウム『The 35th IEEE Conference on Decision and Control』で発表するべくShort Paper にして投稿中である。さらに、コストに制御によって生じる損失分を入れた問題が最近になって解けて現在論文にまとめている(いずれの論文も森本宏明氏との共著で第一著者は私である)。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Y.Fujita: "Holomorphic resoluent for integrodifferentiol equation with completely positive measure" Math.Ann.300. 29-40 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita: "Erratum:A sufficient condition for Carasso-Kato theorem" Math.Ann.299. 390- (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita: "A sufficient condition for Carasso-Kato theorem" Math.Ann.297. 335-341 (1993)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita: "A generalization of the results of Pillai" Ann.Inst.Statist.Math.45. 361-365 (1993)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita: "Energy and regularity inequalities for Volterra equations of Parabolic type" Differential and Integral Equations. 6. 1033-1040 (1993)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Fujita: "A probabilistic approach to Volterra equations in Banach spaces" Differential and Integral Equations. 5. 769-776 (1992)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi