研究課題/領域番号 |
07740191
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
北村 良美 宇宙科学研究所, 共通基礎研究系, 助教授 (30183792)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 原始惑星系円盤 / 惑星系形成 / 星形成 / Tタウリ型星 / 太陽系起源論 / 原始太陽系星雲 / 電波天文学 |
研究概要 |
太陽系起源論によって予言されてきた惑星系の母体である原始惑星系円盤が、最近、太陽に似た若い星のまわりで検出されるようになってきた。本研究は、これまで発見されている典型的な原始惑星系円盤について、その物理的性質、主に速度構造を、モデル計算に基づいたデータ解析により明らかにすることができた。 1.モデル計算用プログラムの開発:これまでの研究で作成してきたプログラムを種々の観測データに応用できるよう次の様に拡張した。(1)速度場としてケプラー回転、自由落下、膨張が取り扱える。(2)ダスト円盤から放射される連続波スペクトルが取り扱える。(3)電波望遠鏡の特性が考慮され、観測データに直接比較可能な形で計算結果が出力できる。以上の開発および以下の解析は、今回の補助金で購入したフォートラン言語(マルチCPUに対応し、近い将来高速計算が可能)を用い、20インチカラーモニタで開発・計算環境が強化されたワークステーション上で行った。 2.原始惑星系円盤のデータ解析:(1)原始星L1551 IRS5のまわりのガス円盤には、中心星への落下と回転が同時に見られることが明らかになった(論文投稿中)。(2)比較的若いTタウリ型星DG Tauのまわりのガス円盤には、外側では膨張運動、内側では逆の落下運動が存在することが明らかになった(論文1)。(3)進化したTタウリ型星DM Tauのまわりのガス円盤は、ケプラー回転のみで説明できた(論文2)。(4)本年度撮影に成功したDG Tau星のまわりの半径約100AUのダスト円盤は、これまで観測されてきた連続波スペクトルをうまく説明できることが明らかになった(日本天文学会1995年秋季年会にて発表、論文3、論文投稿準備中)。 3.今後の計画:今後発見されるであろう新たな原始惑星系円盤についても、本研究で行ったモデル計算に基づいたデータ解析を続けていく予定である。
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