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電弱相転移期に於けるCPの破れとバリオン数生成

研究課題

研究課題/領域番号 07740224
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関佐賀大学

研究代表者

船久保 公一  佐賀大学, 理工学部, 助手 (60221553)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードバリオン数生成 / 電弱理論 / CP非保存
研究概要

本研究の目的は、最小超対称標準理論を含む電弱理論のtwo-doublet Higgs模型において、電弱相転移が一次転移である場合に形成される泡の近傍でのCPの破れを力学的に決定し、生成されるバリオン数を評価することであった。相転移温度でのHiggsとgauge場の力学は、第0近似ではその温度での有効ポテンシャルを含む古典的運動方程式で決まると考えられるが、two-doublet Higgs模型での有限温度有効ポテンシャルの信頼できる計算はないので、symmetric phaseとbroken phaseのlocal minimaを持ちgauge invarianceと矛盾しないという要請を満たす4次までの多項式で表される一般的なポテンシャルを考え、それに対する運動方程式の幾つかの数値解を得た。但し、Higgs場の絶対値は2つの相を繋ぐkinkの形をしているとした。
理論の作用にCPの破れを顕に含まない場合について、有効ポテンシャルのパラメータによって以下のような解が可能であることを示した:
1.broken phaseで自発的CPの破れが起こっているとき、そのCP位相が十分小さい場合はkink likeにsymmetric phaseの0であるCP位相と繋がっている解があり、CP位相がO(1)ならば単調ではあるがkink likeにはならない。
2.broken phaseでもsymmetric phaseでもCP位相は0であるが、その間の領域でnonzeroになる。これは自発的CPの破れを空間依存性を持つ場合に拡張したものであり、broken phaseでのCPの破れがないので実験による拘束も受けない。
3.broken phaseではCP位相がπでsymmetric phaseでは0である解。これも実験的制限は受けずに大きなCP位相を生じる可能性がある。
この中でも2.の境界条件ではCP位相がずっと0であるtrivial solutionも可能であるが、CPの破れた解の方がエネルギーが小さくバリオン数生成には効くと考えられる。
また、これらの解ではCP位相がO(1)になることは容易に起こり得る。そのために生成されるバリオン数を評価するのに我々が定式化した摂動論的方法は用いられなくなるので、数値的方法であるがどの様なprofileに対しても任意の精度で計算できる方法を開発した。(投稿中)

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Koichi Funakubo: "CP-Violating Profile of the Electroweak Bubble Wall" Progress of Theoretical Physics. 94. 845-859 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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