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固体表面における反応素過程の第一原理的研究及び計算手法の改良

研究課題

研究課題/領域番号 07740244
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 固体物性Ⅰ(光物性・半導体・誘電体)
研究機関東京大学

研究代表者

荻津 格  東京大学, 物性研究所, 助手 (20262165)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード表面 / エピタクシー / サーファクタント / ダイヤモンド / シリコン / 水素 / 第一原理計算
研究概要

申請者は、交付期間中に、基本となる第一原理計算プログラムの並列化を行ない、大幅な高速化を計ると共に、使用可能なメモリーサイズも大幅に増やした。表面のような、対称性の低い系を扱う際には非常に重要な改善である。そしてこのプログラムを用い、水素化されたダイヤモンド(001)表面における炭素原子吸着シミュレーションを行なった。このシミュレーションの目的は、CVD法によるダイヤモンド薄膜の成長素過程を明らかにすることである。その結果、ダイヤモンド表面のC-H結合は非常に強固であるにも関わらず、炭素原子をその表面ダイマーの結合中心に吸着することによって、そのC-H結合が切れ、バリアレスに吸着原子上まで拡散することを発見した。いい代えれば、水素で覆い尽くされたダイヤモンド表面に炭素原子を吸着することにより、自発的に水素原子が表面偏析し得ることが分かった。この結果は、最近注目されているサーファクタントエピタクシーと関係付けられる。つまり、我々の結果は、水素原子がダイヤモンドのCVD成長に対してサーファクタントととして機能していることを示唆するものであった。さらに我々は、水素化されたSi(001)表面上へのシリコン原子吸着シミュレーションを行なったが、こちらでは、自発的な水素原子の移動は起こらなかった。これらの結果は、シリコン及びダイヤモンドの結晶表面において、水素原子の、結晶表面に対して垂直方向の拡散のし易さが異なることを示唆している。しかしながら、現在では、いくつかの実験結果に基づき、この、水素原子の結晶表面に対して垂直方向への拡散のし易さは、直接的には結晶成長過程に影響しないと考えられているようである。これらの成長素過程を明らかにためには、さらに表面に水平方向の拡散に関するポテンシャル面を調べる必要がある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T. Ogitsu, T. Miyazaki, M. Fujita and M. Okazaki: "Role Hydrogen in C and S: Homoepitaxy" Physical Review Letters. 72. 4226-4229 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2020-05-15  

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