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無限次元ハバ-ドモデルの新しい解法とその3次元モデルへの拡張

研究課題

研究課題/領域番号 07740319
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物性一般(含基礎論)
研究機関東京大学

研究代表者

堀田 貴嗣  東京大学, 物性研究所, 助手 (00262163)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードモット転移 / 動的局在・非局在転移 / 自己エネルギーの発散 / ハバ-ド・ホルスタインモデル / 無限次元 / グリーン関数法 / 動的有効場 / 原子極限
研究概要

強結合領域において電子の自己エネルギーΣを解析的に正しく計算する方法の一つとして,電子相関が厳密に取り扱える原子極限,すなわち,バンド幅Wがゼロの極限を無摂動状態と見なし,電子のホッピングエネルギーを摂動として扱うことが考えられる.しかし,空間次元dが有限の場合,摂動次数の増加と共に電子の空間的な遍歴過程の数は急激に増加し,無限次までそれらを正しく取り込んだ実際の計算は,ほぼ不可能である.電子間の相互作用が局所的であるような電子系は,dが無限大の極限において,電子の遍歴性を表す動的有効場Aを導入することによって,有効不純物モデルにマップすることができる.これは,d=∞の電子系において電子のホッピングエネルギーに関する摂動展開を取り扱うには,有効不純物モデルにマップしておいてから,Aに関する摂動展開を考えればよい,ということを意味する.つまり,空間的な電子の遍歴過程をあらわに考慮する必要がなくなり,計算は著しく簡単化される.そこで本研究では,無限次元電子系において,グリーン関数法に基づいて,Wがゼロの極限からAに関する摂動展開によってΣを求める系統的な方法を開発した.最初の応用例として,この手法をハバ-ド・ホルスタイン(HH)モデルに適用した.HHモデルとは,電子間の短距離クーロン斥力相互作用に加えて,ω_0のエネルギーをもつ局在した光学フォノンに媒介された電子間引力相互作用も考慮する複雑なモデルであるが,ある相互作用の強さにおいて,電子相関の取り扱いが簡単化されるという利点がある.さて,このHHモデルにおいて,原子極限では,あるエネルギーω^^〜_lでΣが発散し,これはフォノンによる電子の「動的局在」であると解釈される.本研究で得られた摂動展開理論に基づく計算の結果,このΣの発散は,Wがω_0に比べて非常に狭いが有限の場合でも生じることが示された.さらにWを大きくしていったときに,ある有限なW_cでこの発散が消失することから,Wの変化による動的局在・非局在転移が予言された.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Takashi Hotta: "Quasi-Particle Density of states of Two-Dimensional Hubbarad Model" Journal of the Physical Society of Japan. 64. 2923-2930 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Takashi Hotta: "Comment on “Impurity effects in d-eave superconductors"" Physical Review B. 52. 13041-13042 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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