研究課題/領域番号 |
07740366
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
固体地球物理学
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
大槻 圭史 山形大学, 理学部, 助手 (00250910)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 太陽系 / 惑星 / 月 / 地球 / 自転 / 起源 / 天体力学 / 微惑星 |
研究概要 |
本研究では、原始惑星から受ける重力作用によってまわりの微惑星の空間分布が非一様になった状況のもとで、惑星がこれらの微惑星を集積することによって獲得し得る自転角運動量について調べた。 微惑星集団の離心率と軌道面傾斜角は、それぞれ独立にレイリー分布と呼ばれる分布を持つことが知られている。そこで、与えられた分散値をもつレイリー分布になるような40組の離心率および軌道面傾斜角を選び、それぞれの組について、100万から1000万の軌道を数値計算することにより、惑星に衝突する軌道を見つけ、惑星に与える角運動量を求めた。これら40組の結果をもとに、様々な非一様分布が惑星の周りに形成された場合について、惑星が獲得する自転角運動量を求めた。上のような計算を、離心率と軌道面傾斜角の分散値を何通りか変えて行った結果、次のことが明らかになった。 1.非一様分布を考慮すると、一様であると仮定した場合に比べて、惑星が獲得する自転角運動量は10倍以上になりうる。 2.しかし、現実的な分布を考える限り、高速自転不安定により月を分裂させるのに必要なほど大きな角運動量を原始地球に与えるのは不可能である。従って「月は原始地球からの分裂によって形成された」という説は、誤りである。 3.また、現在の地球-月系の角運動量に相当する値を原始地球に与えるためには、微惑星の分布がかなり片寄った特別な分布になる必要がある。そのような分布が形成される可能性について、今後、詳しく調べる必要がある。 4.さらに、同様の非一様分布を考慮することによって、火星の自転は説明できる。また、金星領域で原始太陽系星雲ガスが比較的早い段階で消失したと仮定すれば、金星の逆行自転も説明できる可能性がある。これらについても、さらに詳しい検討が必要である。
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