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延性剪断帯におけるパーコレーション過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740402
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 地質学
研究機関静岡大学

研究代表者

道林 克禎  静岡大学, 理学部, 助手 (20270978)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード延性剪断帯 / パーコレーション過程 / 花崗岩 / マイロナイト / 延性-脆性遷移領域 / 水圧破砕 / 情報のエントロピー
研究概要

延性剪断帯におけるパーコレーション過程に関する研究として,天然の花崗岩中に見られる変形組織の解析と,パソコンによる長石ポ-フィロクラストの形態配向発達のコンピューター・シュミレーションを行った。
天然の花崗岩としては,中部地方中央構造線沿いの花崗岩マイロナイトに見られる長石ポ-フィロクラスト中の粒内割れ目の発達過程を定量的に記載した。その結果,粒内割れ目は低温型のマイロナイトの初期から中期における長石の細粒化に最も重要な変形であること,またこの粒内割れ目は長石の粒径が減少していくとともに形成されにくくなることがわかった。今後は,この解析を歪勾配が存在するルートで系統的に行う予定である。
また,この解析と平行して,マイロナイト化作用以降の変形現象についても詳細な記載をおこなった。マイロナイトは地下約10km程の深度で形成された後,地表まで上昇している。この上昇過程でどのような変形現象が起きているのかを検討した結果,延性-脆性遷移領域において水圧破砕が起きていることを見いだした。これは,地表付近での断層運動による破砕作用と地下深部での塑性流動の間の岩体の変形現象を考察する上で大変重要である。今後,より広域的な解析を進める予定である。
このほかに,飛騨帯の眼球状片麻岩と飛騨花崗岩の予察的な調査も実施した。そこでは,パーコレーション過程を研究するのに適した変形組織を観察できた。来年度以降,系統的な調査を始めるつもりである。また,カナダの金鉱床でも変形解析したので,論文発表した。
さらに,花崗岩マイロナイトに代表される粗粒な粒子を含む組織の記載方法として情報のエントロピーを用いて,複雑な定向配列をひとつの値として記述する方法を新たに開発した。そして,昨年論文発表した理論的な定向配列をこの値で表し,天然のマイロナイトと比較した。この研究は現在論文を準備しているところである。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] K.Michibayashi: "The role of intragranular fractuning on grain size reduction in feldspar during mylonitization" Journal of Structural Geology. 18. 17-25 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] K.Michibayashi: "Intergranular tensile microfractures within a mylonitized Ryoke granite:evidence for post-mylonitic deformation at the ductile-to-brittle transition" Journal of the Goological Society of Japan. 102(印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] K.Michibayashi: "Two phase syntectonic gold mineralization and barite remobilization within the main orebody of the Golden Giant mine,Hemlo,Ontario,Canada" Ore Geology Review. 10. 31-50 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] K.J.Woolfe and K.Michibayashi: "“Basic"entropy grouping of laser-derived grain-size data:an example from the Great Barrier Reef." Computer & Geosciences. 21. 447-462 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Masuda,K.Michibayashi and H.Ohta: "Shape preferral orientation of rigid pavtides in a viscous matrix:reevaluation to determine kinematic parameters of ductile deformation" Journal of Structural Geology. 17. 115-129 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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