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白亜紀フィロセラス科アンモナイトのタフォノミー

研究課題

研究課題/領域番号 07740413
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 層位・古生物学
研究機関京都大学

研究代表者

前田 晴良  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10181588)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード白亜紀 / フィロセラス科 / アンモナイト / Hypophylloceras / タフォノミー
研究概要

白亜紀フェロセラス科アンモナイトの殻の保存の特徴を調べるため,北海道の蝦夷層群(前弧海盆で堆積した深海相)および岩手県の宮古層群(波浪限界より浅い浅海相)の調査をおこなった.その結果,特にHypophylloceras層のアンモナイトは,産出する岩相に関係なく,住房や気室が大きく破損しているなど,共産する他のアンモナイトとは大きく異なる保存状態を示すことがわかった.
たとえば,深海相では,共産する他のアンモナイトの約8割が住房を保ったまま化石となっている.これに対し,観察した300個体のHypophyllocerasのうち,住房が残されていたのはわずかに4個体のみであった.また,現在,堆積物で埋められているHypophyllocerasの破損した気室の大部分は,堆積後の圧密や溶解で壊れたものではなく,堆積以前にすでにパンクしていたことが明らかとなった.
一方,波浪などの影響を強くうける浅海相では,他のアンモナイトの殻は破損していることが多い.しかし,Hypophyllocerasの殻の保存レベルは,深海相とはほとんど変わらないことがわかった.
殻の保存・産状から,他のアンモナイトでは,死後,水圧によって殻の中に海水が侵入し,死殻はすぐに海底に沈むと考えられる.これに対し,体管の連接部の狭いHypophyllocerasでは海水が侵入しにくいため,一度,死殻が界面に浮上した可能性が高い.そして,気室がパンクして浮力を失った時点で,再び沈降し,海底に沈んだと考えられる。このような死後のプロセスの違いが,化石の保存の差を作り出している可能性が高い.
今後,Hypophyllocerasの化石化のプロセスをさらに詳しく観察すれば,アンモナイトが化石として保存されるために必要な条件を解明できる可能性がある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Modeda, H. and Seilacher, A.: "Ammonoid Taphonomy(in “Ammonoid Paleobiology)" Plenum Press, New York(発表予定), (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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