研究課題/領域番号 |
07740452
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野々瀬 真司 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (70212131)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ナトリウム / クラスターイオン / 衝突反応 / 絶対反応断面積 / 対相互作用 / 銛打機構 |
研究概要 |
ナトリウムクラスターイオン、Na_n^+、と希ガス原子との衝突過程について研究した。クラスターイオンのサイズを選別し、そのクラスターイオンの衝突エネルギーを制御しながら希ガス原子を衝突させ、絶対反応断面積および生成イオンの分布を測定した。その結果、Na_n^+では価電子が非局在化しているために、衝突によるクラスター構造の変形によって反応の選択性が大きく変化することが分かった。特に、電子的に閉殻構造であるNa_9^+の衝突反応では、Na原子およびNa_2の解離が観測されたが、衝突エネルギーの増加にともなってNaの解離が抑制された。これは衝突励起による変形によって価電子の対相互作用が強められるためであると考えられる。また、Na_7^+、Na_5^+などの電子的に開殻構造である奇数サイズのクラスターイオンでは衝突エネルギーに関係なく常にNa_2の解離のみが観測された。一方、Na_8^+などの偶数サイズのクラスターイオンNa_n^+ではNaの解離のみが観測された。これらの選択的な解離もまた価電子の対相互作用によるものであると考えられる。 次にNa_n^+とN_2O、O_2などの気体分子との衝突反応について検討した。その結果、Na_n^+が衝突解離する過程に加えて、Na_n^+にO原子が付加しNa_nO^+、Na_nO_2が生成する酸化反応過程が観測された。衝突エネルギーの増加に伴い酸化反応の過程は抑制された。酸化反応の過程はNa_n^+から気体分子への電子移動による銛打機構によって誘起され、衝突解離の過程は希ガス衝突の場合と同様の機構で進行すると考えられる。 現在のところ、加熱蒸発法によって遷移金属など高沸点元素のクラスターを生成する装置を開発している。
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