研究課題/領域番号 |
07740490
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
石田 尚行 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (00232306)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 有機強磁性体 / TENPOラジカル / スピン分極 / 強磁性的相互作用 / 分子性強磁性体 / ピリミジン / 銅錯体 / フラーレン |
研究概要 |
我々の研究グループは、完全に有機物よりなる強磁性体を開発し続けているが、本年度はさらに3種、計8種を見い出した。芳香族環とアゾメチンで結合したTEMPOラジカル誘導体で、強磁性的相互作用を有するものが見出されているが、これらの交流磁化率、磁化曲線の測定をヘリウム希釈冷凍機の温度領域で行なった。その結果、新たにp-メチルチオフェニル、p-ヨードフェニルのものが0.3Kで強磁性体転移を起こすことがわかった。スピン分極の理論により最近接ラジカル間の強磁性的相互作用を合理的に説明できることがわかった。さらに、強磁性発現のメカニズムを明らかにすべく、0.25Kで強磁性転移をおこすTEMPONオキシムについて、この完全重水素化化合物を合成した。磁気測定によればその強磁性的相互作用は軽水素体に比べて小さくなった。また、フラーレン(C60)分子にTEMPOラジカル部位を持たせたスピンラベル試薬を開発した。 別のアプローチとして、スピン源として遷移金属イオンを用い芳香族環としてピリミジンで架橋配位させ、d軌道上のスピンを平行にすることを試みた。ピリミジンを架橋配位子とする硝酸銅(II)錯体については強磁性的相互作用が見られ、X線結晶構造解析により明らかにされた一次元構造にもとづいてモデルにフィットさせ、交換パラメーターが約0.9Kと求められた。この系もスピン分極理論により強磁的相互作用の発現を説明した。結晶溶媒の有無により、常磁性的であったり、反強磁性的であったりする点にも興味がもたれる。 なお、本科学研究費補助金は、合成のための試薬、溶媒、ガラス器具等の購入に有効に利用された。
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