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ジフェニルエーテルの固相中における光転位反応の機構

研究課題

研究課題/領域番号 07740506
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関北里大学

研究代表者

芳賀 尚樹  北里大学, 薬学部, 助手 (80245422)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードジフェルエーテル / 光転位反応 / 機構 / 結晶 / 分子内転位反応 / ラジカル拡散反応 / ラジカル対
研究概要

本研究は,ジフェルエーテル(1)の分子内転位反応とラジカル拡散反応の溶媒非存在下における影響を明らかにする目的で始められた.
まず低融点の結晶を光照射するために,低温用恒温槽と固相光反応用石英ガラス製反応容器(気密性,光の透過性など条件を満たすもの)を入手した。試料は径50mmの石英ガラス板に薄くはさんで照射した.試行錯誤の結果,1回に使う試料の量は20mgが限度であり,恒温槽の温度は-5℃以下が望ましいことがわかった.24時間の照射での反応の進行度は27%であり,溶液中における99%に比較して効率が劣ることがわかった.
生成物はGCで分析した.未反応の1に対する収率は,拡散生成物のフェノール4が5%(溶液反応では31%),転位生成物の2-フェニルフェノール(2)が63%(同43%), 4-フェニルフェノール(3)が27%(同12%)であった.-15℃での照射でも生成物の分配に差は認められなかった.当初,固相反応では4の割合が著しく減少するであろうと考えていたが,仮説通りの結果が得られた.結晶中では生成したラジカル対の拡散が阻害されるため,分子内の再結合反応が有利になるからである。一方,2と3を比較するとラジカルの移動度が小さい2が3よりも有利になるであろうと予測されたが,実際は3の収率も大幅に上昇した.これはラジカル対が発生した結晶内には想像以上広い空間があり,ラシカル対はその空間内を比較的自由に動くことができることを示唆する.
現在結晶構造に関する詳しい情報を得る目的で,低温X線による結晶構造解析を計画している.また,結晶中での交差実験(置換基を持つ1と無置換の1)も早急に行う予定である.結晶中の1の反応としては,これらの結果を得てから発表する予定である.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Naoki Haga: "Mechanisms of the Photochemical Rearrangement of Diphenyl Ethers" J. Org. Chem.61. 735-745 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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