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ジルコニウム錯体を触媒とする高付加価値な炭素-炭素結合生成反応

研究課題

研究課題/領域番号 07740513
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 有機化学
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

鈴木 教之  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (90241231)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードジルコニウム / アリル化 / カルボメタル化 / 炭素-炭素結合生成
研究概要

従来、アリル化合物と各種求核試薬との反応が遷移金属錯体を触媒として進行することはよく知られているが、この反応は生成物の有用性において不満がある。一方、同じく遷移金属錯体を触媒とする反応の一つにカルボメタル化反応がある。この反応は、反応生成物が有機金属化合物であるため、生成物のその後の化学的変換が容易である。
本研究においてはこのようなアリル化反応とカルボメタル化反応を組み合わせた、より付加価値の高い触媒的炭素-炭素結合生成反応の開発を目的とし研究を行なった。
最近我々の研究グループにおいては、前周期遷移金属であるジルコニウム錯体が新規なアリル化反応、およびカルボメタル化反応の触媒となることを報告した。興味深いことに、この二つの反応はいずれも5員環メタラサイクルであるジルコナシクロペンタン錯体を経由していることが検討の結果明らかになった。これらの反応の機構をもとに種々の気質についてカルボメタル化反応の可能性を検討したところ、新たにホモアリル化合物を用いたシクロプロパン環の生成を伴うアルキン類のカルボメタル化反応が進行することを見出した。この反応はジルコニウム錯体上でアルキンとホモアリル化合物から生成するジルコナシクロペンテンのα側鎖からのγ脱離を経ていることが明らかになった。その詳細について検討し、論文として発表した。
また、ビニル化合物を基質として用いたところ、同様に生成するジルコナシクロペンテン錯体から、β側鎖からのβ脱離を経てアルキンのビニル化反応が進行することを見出した。本反応は通常のビニル-金属化合物の付加によるアルキンのビニル化とその機構が本質的に異なり、生成物がさらに基質と反応し副生成物を生ずることが全くないという長所を有する。
以上の反応はいずれも有機金属化合物を生成物として与えるので付加価値の高い反応と言える。今後は触媒的な反応への展開を検討している。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] N.Suzuki et al.: "Novel Type of Carbozirconation Reactions of Alkyne" Tetrahedron. 51. 4519-4540 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Takahashi et al.: "A Vinylzirconation of Alkynes" Journal of American chemical Society. 117. 5871-5872 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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