研究課題/領域番号 |
07740514
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
有機化学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
鹿又 宣弘 理化学研究所, 有機合成化学研究室・基礎化学特別研究員 (40221890)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ビニルイミノホスホラン / ホスホラニリデンアミノエナ-ル / ニコチン酸アミド / ピリジノファン / NADモデル |
研究概要 |
本研究は特異な構造を有する新規なNAD^+モデル化合物を構築し、その補酵素機能を追求することを目的として研究を行った。本年度中に得られた成果は以下の通りである。 1新規なニコチン酸エステル合成法の開発。NAD^+モデル化合物の前駆体であるニコチン酸エステル誘導体の合成研究として、ビニルイミノホスホラン構造を有するホスホラニリデンアミノエナ-ルとアセチレン誘導体との反応による新規なピリジン環形成反応について検討した。ホスホラニリデンアミノエナ-ル誘導体の合成法としてアジリン誘導体とホスフィンの反応による新たなビニルイミノホスホラン合成法を開発した。これらのホスホラニリデンアミノエナ-ル誘導体と活性アセチレンとの反応により新たなピリジン環形成反応が進行し、種々のニコチン酸エステル誘導体を良好な収率で与えることを見いだした。 2パラピリジノファン骨格を有するNAD^+モデル化合物の合成。補酵素の行う不斉還元反応のモデル化を効率的に行う上でパラピリジノファン構造を有する架橋ニコチン酸アミド誘導体が有用なモデル化合物であると考え、その合成法を検討した。合成法として前述のニコチン酸エステル合成法を応用した。ビニルイミノホスホラン構造を有する2-ホスオラニリデンアミノシクロドデセン-1-カルボキシアルデヒドと活性アセチレンとの反応を検討したところ期待したニコチン酸エステル誘導体を与える反応が進行し、新規なパラピリジノファン骨格を有する架橋ニコチン酸エステル誘導体が得られることを見出した。また、架橋ニコチン酸エステル誘導体からアミド化、N-アルキル化を経てパラピリジノファン骨格を有する新規な架橋NAD^+モデル化合物の合成を行った。今後はこれらの化合物を用いた不斉還元反応を行い、補酵素反応の有機化学的モデル化を検討する。
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