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ヘム酵素反応中に生成する高酸化鉄ポルフィリン錯体の反応性制御因子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07740533
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 無機化学
研究機関(財)山形県テクノポリス財団(生物ラジカル研究所)

研究代表者

藤井 浩  財団法人山形県テクノポリス財団生物ラジカル研究所, 化学第一研究部, 主任研究員 (80228957)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードポルフィリン / ラジカル / ESR / 反応中間体 / ヘム酵素 / 反応性 / 電子構造
研究概要

ペルオキシダーゼ、カタラーゼ、チトクロームP-450の活性反応中間体であるオキソ鉄4価ポルフィリンπ-カチオンラジカル錯体の電子構造をESRにより検討した。HOMO軌道の異なる2種類の錯体について検討した。a2u軌道に不対電子をもつ錯体は、g=4.4、3.6、2.0にシグナルを与えた。このスペクトルは、S=3/2のESRスペクトルであり、鉄4価イオンと不対電子が強磁性相互作用していることが明らかとなった。一方、alu軌道に不対電子をもつ錯体は、g=3.2、2.0にシグナルを与えた。このスペクトルは、錯体が特異な状態をもつことを示唆した。またこのスペクトルは酵素の中間体においても観測されており、今回酵素系の電子構造を人工的な錯体により初めて再現することができたことを示した。これは、この錯体が酵素系を研究する上で有用であることを示すものである。このスペクトルの詳細に解析した結果、先のa2u軌道の錯体と異なり、鉄4価イオンは不対電子とそれほど強く相互作用していないことがわかった。本研究の結果は、今後の酵素系の研究に重要な知見を与えるものである。
この電子構造の変化が錯体の反応性をどのように変化させるかを、速度論的手法により検討した。錯体とノルボルネンを-80℃で反応させると、エポキシドの生成が観測された。みかけの速度定数に関しては、alu、a2u錯体において大きな変化は観測されなかった。これは、HOMO軌道が反応性を制御していないことを示した。酸化電位による影響、ラジカル性と生成物の関わりは、本年度において十分に行うことができなかったので、今後検討を加え、反応性制御因子の解明をめざす。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiroshi Fujii: "ESR Studies of A_<1u>-and A_<2u>-Oxo Iron (IV) Porphyrin π-Cation Radical Complexes. Spin Coupling between Ferryl Iron and A_<1u>/A_<2u> Orbitals" Inorganic Chemistry. (in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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