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環状炭酸エステルの酸素的加水分解反応による光学活性ジオールの合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740563
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物質変換
研究機関福井大学

研究代表者

松本 一嗣  福井大学, 工学部, 助手 (90260215)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード加水分解酵素 / 環状炭酸エステル / 光学活性ジオール
研究概要

有用な光学活性生理活性物質,機能性物質には、水酸基を複数含むものが多く知られている。これら付加価値の高い有用化合物の構築には、原料となる光学活性体(主に1,2-及び1,3-ジオール体)の立体化学制御を伴った簡便合成が重要な課題である。そこで本研究は、酵素反応の優れた立体選択性・特異性を不斉変換反応に利用し、環状カルボナ-トを前躯体とした鏡像体選択的酵素加水分解という新規反応による不斉1,2-及び1,3-ジオールのブロックの簡便を目指した研究を行った。
最初に、モデル基質であるラセミ体の5員環状カルボナ-ト体4-(2-ベンジルオキシ)エチル-1,3-ジオキソラン-2-オンを化学的手法により合成した後、エナンチオ選択的加水分解反応を進行させる酵素系をスクリーニングした。その結果、市販のブタ膵臓リパーゼのみが基質の加水分解を触媒することがわかった。詳細な検討の結果、補溶媒として10%のジイソプロピルエーテルを含んだリン酸緩衝,溶液中で反応を行うと、極めて効率的に反応が進行し、光学活性な5員環状炭酸エステルとジオールが得られることがわかった。従来、環状カルボナ-トを加水分解酵素の基質とした例はなく、本反応は極めて画期的である。更に酵素反応の適用範囲拡大を目的として、置換基の異なる様々な基質で反応を行ったところ、どの場合でもエナンチオ選択的に反応が進行することが明らかとなった。また、選択性は、置換基のアルキル鎖が長くなると向上することもわかった。次に、基質を6員環,7員環状化合物で行ったところ、これらの基質においても酵素が加水分解を触媒した。特に、6員環の基質では、エナンチオ選択的に反応が進行しており、通常加水分解酵素を用いた反応では得られない、光学活性1,3-ジオール誘導体の合成に成功した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 松本一嗣: "Enzyme-Mediated Enantioselective Hydrolysis of Cyclic Carbonates" Tetrahedron Letters. 36. 6499-6502 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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