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単一マウス胚を用いた母性遺伝の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07740590
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 遺伝
研究機関(財)東京都臨床医学総合研究所

研究代表者

金田 秀貴  財団法人東京都臨床医学総合研究所, 実験動物研究部門, 研究員 (00214479)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワードミトコンドリアDNA / マウス / 母性遺伝 / 単性的伝達 / 両性的伝達
研究概要

これまでに哺乳類ミトコンドリアDNA(mtDNA)の遺伝様式とその機構解明のため,PCR法を用いてマウス初期胚内に存在する精子由来mtDNAを経時的に検出することで解析を行ってきた.これまでに得られた知見は以下に示す通りである.(1)同種間交雑では精子ミトコンドリアに対する選択的な排除機構の存在が示唆され,これが原因で精子mtDNAは初期発生のごく初期に卵細胞質より消失していまう.(2)一方,異種間交雑ではmtDNAが両性的な伝達様式を示し,その伝達率が約50%である.(3)また,その両性的伝達には性・臓器特異性が無い.(4)さらに異種間交雑固体の卵巣およびそれから得られる未受精卵に精子由来のmtDNAが検出できなかったことから,父親のmtDNAが次世代へ伝達される可能性は極めて低い.(5)排除機構は核遺伝子に支配されている.(6)また,亜種間交雑における両性的伝達率が異種間のものに比して低率であったことから,両性的伝達(精子mtDNA残存)の原因が種特異的排除における認識機構の部分的欠損によるものであることが示唆された.以上の6点である.
現在,mtDNAの母性遺伝を支配する遺伝子の単離およびその機能解明のため,遺伝子探索(タイピング)に用いる材料(胚)の開発に取り組んでいる.タイピングに用いる材料は,精子mtDNAが排除されていない異種間交雑胚が必要となる.このことは顕微鏡下において初期胚内に存在する精子mtDNAが肉眼視できることが必須である.その目的遂行にあたりGreen Fluorescent Protein(GFP)をレポータージーンとし精子ミトコンドリアに発現させうるようなトランスジェニックマウスを作製中である.現在,プロモーターのプロタミン(精子成熟間に発現)とmtDNA上にコードされたCOX8を連結したコンストラクトの作製に成功し,トランスジェネシスを行っている.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hideki Kaneda: "Elimination of paternal mitochondrial DNA in intraspecific crosses during mouse embryogenesis." Proceedings of the National Academy of Sciences, U. S. A.92. 4542-4546 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 金田秀貴: "ミトコンドリアDNAはなぜ母性遺伝をするのか-種内,種間におけるmtDNAの伝達様式-" 組織培養. 21. 142-146 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 金田秀貴: "哺乳類におけるmtDNAの母性遺伝機構解明に向けて" 生化学. (印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 岡本美恵子: "臨床DNA診断法" 金原出版, 9 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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