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異なる水温条件下におけるイワナ属魚類近縁種間の条件特異型競争

研究課題

研究課題/領域番号 07740592
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関北海道大学

研究代表者

中野 繁  北海道大学, 農学部・付属演習林, 助手 (50217791)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード接触異所性分布 / 条件特異型競争 / 種間順位 / 密度依存的調節 / 採餌行動 / 攻撃行動 / アメマス / オショロコマ
研究概要

1、今年度は、北海道大学農学部付属苫小牧地方演習林内の養魚施設において塩化ビニール材を用いた流水水槽を6基作成し実験を行った。これらの実験水槽には、冷却および加温双方の温度調節が可能なチラ-を装着し任意の温度設定を行った。
2、異なる2つの水温条件下(5および15度C)でアメマスとオショロコマの採餌行動を比較したところ、オショロコマの採餌行動は両水温下で同様であったが、アメマスの採餌行動は高水温下でより活発であった。
3、攻撃行動の頻度は、両種双方において高温下で大きかったが、体サイズに依存する個体の競争能力(順位)に水温の影響を認められなかった。
4、個体の成長速度は、高水温下においてはオショロコマよりもアメマスで大きく、逆に低水温下におきてはオショロコマで大きかった。
5、この結果、実験開始当初同程度であったアメマスとオショロコマの相対的な順位には時間の推移(成長)に伴う変化が認められ、高水温下ではアメマスが相対的に優位に、逆に低水温下ではオショロコマが優位となった。
6、この順位の変化は両種の生残率に影響し、高温下では有意にアメマスの生残率が高かったのに対し、低水温下ではオショロコマの生残率が大きかった。
7、これらの結果から、天然条件下でみられる両種間の接触異所性分布には水温条件によって帰結が逆転する条件特異型競争が関与しており、生活史初期における競争能力の水温による逆転が密度依存的な個体数の調節過程に影響し、両種の分布様式を決定することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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