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河川氾濫原における植物の定着に及ぼすVA歯根の影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740599
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関広島大学

研究代表者

中坪 孝之  広島大学, 総合科学部, 助手 (10198137)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード河川氾濫原 / 植物 / VA菌根 / 土壌 / リン / 攪乱 / 定着 / 個体群
研究概要

広島県太田川中流域の砂礫地に調査地を設定した。ここは1991年以来継続して植生の変化を調査している場所であり、1993年夏の長雨によの増水、土砂の流入により大規模に植生が破壊された。本調査地で植生調査を行ない、菌根性、非菌根性植物の出現状況と立地環境との関係を調べた。菌根性と分布との関係は必ずしも明瞭ではなかったが、攪乱を強く受けた立地に非菌根性植物が多く出現するのが観察された。
調査地の土壌条件のもとでVA菌根の有無が植物の成長や繁殖にどのように影響するかを調べるため、栽培実験を行なった。調査地より採取した土壌を滅菌してポットに入れ、その半数に調査地の根圏土壌から分離したVA菌根の胞子を加えた。これらに表面殺菌したヤハズソウの種子を蒔き、その地上部の重量、開花期、種子生産量を比較した。また、実験開始後8週目に各区の半数のポットにポットあたり10mgのリンをNaH_2PO_4の形で添加した。実験開始後6週めまでは、菌根菌接種の影響は有意ではなかったが、その後は菌根菌接種区の方が明らかに成長に速く、リンを添加しない区では、15週目の地上部重量は非菌根区の4倍以上であった。また、根粒の重量にも同様な差が認められた。一方、開花時期は非菌根区の方が早いという傾向が認められた。菌根区の個体あたりの種子生産数は非菌根区の約4倍であった。リンを添加した区では菌根の有無による差はきわめて小さかった。これらの結果から、VA菌根菌は植物のリン吸収を促進することにより、河川氾濫源の植物個体群の動態に大きく影響する可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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