• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

カエル類の幼生に対する酸性雨の影響に関する生態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740602
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

福山 欣司  慶應義塾大学, 経済学部, 助教授 (50199270)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード酸性雨 / カエル / オタマジャクシ / 低pH / アオガエル科
研究概要

日本産のカエル類に対する酸性雨の影響について調べるために、数種のカエルについて飼育実験を行った。今回は特に卵期と幼生期における影響について、アオガエル科のカジカガエル(Buergeria buergeri)、モリアオガエル(Rhacophorus arboreus)、シュレ-ゲルアオガエル(R. schlegelii)の3種を重点的に調査した。
B. buergeriについては野外で採取した1ペアを実験室で産卵させて得た受精卵を実験に供した。R. arboreusとR. schlegeliiについては、野外に産みつけられている1卵塊を採取し、それを実験に供した。受精卵に対する酸の影響を調べるためにB. buergeriの受精卵をpHを3.0〜6.0に調整した飼育水にそれぞれ30卵ずつ入れ、20℃で孵化率を調べた。同じ実験をニホンアマガエル(Hyla japonica)とダルマガエル(Rana porosa brevipoda)についても行い、種間比較をした。その結果、pH3.5以下では3種とも孵化率0%となりB. buergeriでは4.0でも孵化率0%であった。これらより高いpHではいずれも場合も孵化率100%であった。幼生に対する酸の影響を調べるために、pHを3.0〜6.0に調整した飼育水に孵化直後の幼生(B. buergeri、 R. arboreus、およびR. schlegelii)を30匹または20匹ずつ入れ、20℃で飼育し、幼生の生存率と成長速度を調べた。その結果、B. buergeriでは、pHが低くなるにつれて生残率が低下する傾向があったが、他の2種については差は見られなかった。また3種ともpH5.0以下ではコントロールと比較して上陸時の体長が有意に小さかった。以上の結果から、オタマジャクシが流水で成長するB. buergeriは、他の種と比較して酸性に対する耐性がやや低いと考えられる。また、今回実験した3種すべてにおいてpH5.0を下回するような酸性条件では、卵や幼生にダメ-ジを与える可能性があると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi