研究課題/領域番号 |
07740647
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
動物生理・代謝
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
古川 康雄 広島大学, 総合科学部, 助手 (40209169)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | K^+チャネル / 不活性化 / アフリカツメガエル卵母細胞 |
研究概要 |
本研究は、軟体動物アメフラシの中枢神経系においてクローニングされたK^+チャネル(AKvl. 1a)を用いて、電位依存性K^+チャネルの不活性化機構においてみられる燐酸化による機能修飾を、分子レベルで明らかにすることを目的とした研究の一環として行ったものである。アフリカツメガエル卵母細胞をチャネルの発現系として用いることで、プロテインキナーゼC(PKC)活性化剤によりAKvl. 1aのアミノ末端依存性不活性化機構が機能修飾されることを明らかにしており、またいくつかの燐酸化変異体の作製も行っているので(Furukawa et al. 1995)、本研究では、まずAKvl. 1aの機能を、無細胞系でのチャネル電流記録を含むパッチクランプ法により更に詳細に解析することを進めた。その結果、AKvl. 1aの不活性化機構において、以下のような新たな知見が得られた。AKvl. 1aの不活性化からの回復過程は、生理的な条件下(外液低K^+濃度、活動電位に相当する短い脱分極)ではきわめて遅く、1Hz以下の低頻度の繰り返し脱分極パルスによっても、容易に不活性化状態のチャネルが蓄積するために活性化しうるチャネル数が激減する。この現象は、細胞外のK^+濃度に依存しており、その濃度が高まると、不活性化からの回復が速まり、より高頻度の繰り返しパルスを与える事が可能になる。この性質はアミノ末端欠失変異体ではみられないので、AKvl. 1aが示すアミノ末端依存性不活性化機構の性質を示すものである。これらの成果は、J. Neurophysiology誌に発表した。現在、この機構とPKCによる機能修復の接点を解析するために、PCR法をもちいた新たな変異体の作製を含む研究を継続している。
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