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日本産クワガタムシ科甲虫の地理的変異と系統分類に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740661
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関京都大学

研究代表者

荒谷 邦雄  京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助手 (10263138)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードコウチュウ目 / コガネムシ上科 / クワガタムシ科 / 日本 / 地理的変異 / 系統分類 / 形態的変異 / 種分化
研究概要

1)日本産のクワガタムシ科甲虫の起源と系統を考える上で中国大陸産の種について検討することは大変重要である。今回、中国四川省から得られたマダラクワガタ属の1種が新種であることが判明し、これを記載した。さらに、最節約法コンピュータープログラム(PAUP)を用いて、この新種と近隣の日本、および台湾、欧州産の各種について交尾器、および外部形態に基づく系統解析を行った結果、中国四川省の新種は台湾産の種に最も近縁であり、日本産の種はこれらの近隣の2種よりもむしろ欧州産の2種とおなじグループに属するものであることが判明した。この結果は日本産のクワガタムシ科甲虫の起源は中国大陸にあるとする従来の見方を覆すものとして大変興味深い。
2)雄交尾器の形態、とくに第9腹板の形態をクワガタムシ科を含むコガネムシ上科の主要な属間で比較検討した。その結果、従来コガネムシ科としてひとまとまりにされることの多かったグループが、第9腹板起源の明確な交尾節を有する群とこれを持たない群に大別されることが判明した。また、日本にも生息しているルリクワガタ、ツヤハダクワガタ、マダラクワガタ各属の雄交尾器の多様性に触れ、これらが少なくとも亜科のレベルで認識され得ること、さらにクワガタムシ科全体の単形統性への疑問を提起した。
3)Measによって1982年に日本から記載されたEurytrachellelus damoiseauiは基準産地すら明らかでなく、これまでその存在自体が疑問視されてきたいわば謎のクワガタムシであった。今回、ベルギーの王立博物館から本種のタイプ標本を借り、日本産の既知種と外部形態の形測値について判別分析を行ったところ、本種が八重山諸島産のサキシマヒラタクワガタのジュニアシノニムであることが確認された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kunio Araya: "Discovery of the Lucanid Genus Aesalus (Coleoptera) in the mainland China, with Description of a New Species" Elytra. 23(2). 93-107 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 荒谷邦雄: "クワガタムシ類をはじめとするコガネムシ上科の雄交尾器形態の比較" 昆虫と自然. 30(9). 9-20 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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