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日本産ヒドロ虫類アミネウミヒドラ属の刺胞形態比較に基づく系統分類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07740666
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関国立科学博物館

研究代表者

並河 洋  国立科学博物館, 筑波研究資料センター, 研究官 (40249909)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード日本産ヒドロ虫類 / アミネウミヒドラ属 / 刺胞 / 系統分類
研究概要

研究計画に従い、Stylactaria multigranosi10群体づつ計40群体を忍路,浅虫,女川,油壺から得た.これらのヒドロ虫の群体の刺胞について調査した結果,以下の知見が得られた.1.新たにAtrichous isorhizaの存在が確認された.従って,刺胞構成は,1型のDesmonemes,1型のAtrichous isorhiza,大小2型のMicrobasic eurytelesとなった.2.各種類の刺胞のサイズ(長さ)と比率(長さ/幅比)を比較すると,大型のMicrobasic eurytelesは,サイズと比率に群体間で有意な差がみられなかった.一方,Desmonemes,Atrichousisorhiza,小型のMicrobasic eurytelesは,地域間で比率にのみばらつきが認められた.このことから,刺胞を指標形質とする場合,サイズと比率が安定している大型のMicrobasic eurytelesを用いるべきであることが判明した.さらに,本種を含む日本産アミネウミヒドラ属6種における刺胞形態についての比較検討の結果,1.これら6種は,大型のMicrobasic eurytelesの比率に基づき3グループに分けられること,2.同一比率の刺胞を持つグループ内では,系統を反映する形質である生殖体型と関連して,大型のMicrobasic eurytelesのサイズが種間で段階的に変化していることが明らかとなった.このことは,大型のMicrobasic eurytelesが系統関係を反映する形質であることを示すものである.なお,同種他群体間の接触が新たな刺胞の分化を引き起こすのかについて,浅虫産と女川産の群体を接触させて20例の実験を行った.その結果,現在のところ,S.multigranosiにおいて新たな刺胞の分化は確認していない.更に,詳細な研究を継続する予定である.
以下の成果は,アミネウミヒドラ属の分類に新たな指標形質を提供すると共にアミネウミヒドラを含むウミヒドラ科の系統関係の解明を確実に進めるものとして重要である.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 並河 洋: "女川湾から得られた無鞘類に属するヒドロ虫類13種の刺胞について" 国立科博専報. 28. 91-98 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Hiroshi Namikawa: "Systematics of Stylactaria (Hydractiniidae,Hydrozoa) from Japan" Zoological Science. 12 (Supplement). 32-32 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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