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分子系統に基づく深海性オニハダカ属魚類の進化史の再構成

研究課題

研究課題/領域番号 07740668
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 系統・分類
研究機関千葉県立中央博物館

研究代表者

宮 正樹  千葉県立中央博物館, 動物学研究科, 学芸研究員 (30250137)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード進化 / 分子系統 / ミトコンドリアDNA / 塩基配列 / 深海 / オニハダカ属魚類 / 種分化
研究概要

深海性オニハダカ属魚類の進化史再構成に必要な信頼度が高い系統樹を得るために,本属魚類13種ならびに外群3種のミトコンドリアDNAの12Sならびに16SrRNA遺伝子内の2つの領域をPCR法により増幅し,オートシークエンサーにより当該領域およそ860bpの塩基配列を決定した.これら配列のアライメントを行い,最大節約法ならびに最尤法により系統解析を行ったところ,同一のトポロジーの系統樹が1本得られた.今回得られた系統樹は従来本属魚類に対して主張されてきた“自然群"とはまったく一致しなかったが,分子データを用いることによってこの“自然群"の可能性は統計的に否定された.
この分子系統樹を用いてさまざまな生物学的特性の最適化を行い,本属魚類の進化史の特性を明らかにした.その結果,オニハダカ属魚類は過去に比較的原始的な下部中層から上部ならびに中部中層へ生息層を拡大し,また赤道海域ではさらに深層への生息層の拡大を図ってきたことが明らかになった.この新たな生息層の獲得には初期に分化した3つの分岐群が別個に関与していた.また,このような生息層の拡大には必ず体の幼形化が伴っていた.幼形化は体構造の単純化をもたらすことから,オニハダカ属魚類は餌料環境の劣悪な深海にあってエネルギー消費を節約する一つの大きな手段を獲得したといえる.化石記録,地中海の地史,ならびに外温性生物の分子進化速度から判断すると,オニハダカ属魚類の放散はおよそ2000万年前には始まっていたと考えられる.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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