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仕事関数の低い固体表面近傍における励起原子の脱励起過程

研究課題

研究課題/領域番号 07750031
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 表面界面物性
研究機関東京農工大学

研究代表者

本橋 健次  東京農工大学, 工学部, 助手 (50251583)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード仕事関数 / セシウム / 水素イオン / バルマ-線 / 主量子数
研究概要

1.目的および研究方法
本研究では仕事関数の低い表面で散乱されたH^+イオンが表面からどのような準位に電子を捕獲して中性化するかを調べることを目的としている。Cs被覆されたW表面にH^+を入射し、表面から散乱されたH原子からの自然放出光を観測し、H^+がどの準位(主量子数n)に電子を捕獲したかを調べる。衝突真空槽内にWを置き、真空蒸着法によりCsを表面に吸着させる。標的表面がWのみの場合とCs被覆された場合とでHバルマ-線の発光強度の主量子数依存性がどのように変化するかを測定する。真空槽は現有のものを使用したが、到達真空度を上げるために、新たにターボ分子ポンプによる排気システムを採用した。また、ガラスアンプルに封入されたCsを0.2mmφのW線ヒーターで加熱し、蒸着させる蒸発源を作成した。
2.結果
(1)H^+イオンを3.0KeVでW表面およびCs被覆W表面に衝突させたとき、散乱されたH原子のバルマ-発光線(Hα,Hβ,Hγ,Hδ)が観測された。
(2)蒸着源のヒーター電力を0[W]から2[W]まで変化させたとき、Hα線の発光強度が最大50%程度増加した。
(3)バルマ-線の発光強度(I[J])は上準位の主量子数(n)に対しておよそn^<-6〜-7>に比例して減少することが分かった。この依存性は表面がCs被覆された場合もそうでない場合もほとんど変化しないことが分かった。
3.まとめ
Cs被覆されたW表面で散乱されたHα線発光強度が、Cs被覆されない場合の発光強度に対して最大で50%程度増加した。バルマ-線強度のn依存性はW表面とCs被覆W表面とでほとんど変化しなかった。すなわち、Csを被覆することによって励起H原子数は増加するが、電子の捕獲準位分布は変化しないことが分かった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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