研究課題/領域番号 |
07750049
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
渡邊 敏行 東京農工大学, 工学部, 助手 (10210923)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 非線形光学 / 光第二高調波発生 / 高分子 / 位相整合 / 複屈折 / 分極処理 / 延伸 / 尿素 |
研究概要 |
光第二高調波発生(SHG)はレーザー光の波長を1/2に変換する現象であり、コンパクトな可視光レーザーを実現させる手段として大変注目されている。高分子材料の中には現在デバイスとして使用されているニオブ酸リチウム以上の大きな性能を有するものがあり、そのデバイス化が積極的に進められている。しかし高分子SHG材料は未だに実用化されたものはない。これは効率の良い波長変換に必要な位相整合がうまく取れないことに起因する。そこで本研究は1.線形分極率の異方性が大きい高分子材料を設計・合成し、これを延伸分極処理することにより屈折率の異方性を制御する。2.この高次構造制御された高分子材料を用いて、バルク状態で非臨界位相整合が可能となる新しい波長変換素子を創製することを研究目的とする。本研究において以下の知見が得られた。 (1)主鎖にベンゼン環のような剛直なメソゲン基を有し、線形分極率の異方性が大きい尿素系高分子を設計した。モノマー単位の線形分極率の計算にはMOPAC-PM3法を用いた。今回我々が合成した尿素系高分子材料はメソゲン基が面内配向する傾向があるので分極処理後も位相整合に最適な複屈折が保持された。 (2)バルク状態での複屈折を利用した位相整合(波長変換)実験を行った。レーザーによる結合をスムーズに行うためにフィルムの端面の研磨を行った。レーザーはフィルムの端面から入射した。延伸倍率1.2倍から1.5倍の範囲で臨界位相整合条件が達成された。また延伸倍率が1.08倍の時に非臨界位相整合が達成できることが示唆された。
|